【二子玉川のまちレポート】国立成育医療研究センターの献血会に参加しました

 フタコロコでも募集の記事を掲載した「国立成育医療研究センター」(世田谷区大蔵2)の献血会に4月21日(火)・22日(水)、参加しました。前回(4月10日)の緊急献血会では想定以上の人々が集まり、すべての方の採血ができなかったという事態を受けての再開催でした。会場の様子をレポートいたします。

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 今回の定員は1日あたり126人で21日と22日の2日間、12時~16時までの間で30分刻みの枠を設け、各枠14人の予約制(先着順)でした。国立成育医療研究センターによると、2日間で合計158人の方々が献血に協力されたそうです。

 私は初日21日12時に予約を入れました。事前にいただいた予約受付メールに示された「献血者の健康を守り、また輸血を受けられる方の安全性を高めるための基準や、献血をご遠慮いただく場合」(献血いただく方へ)を熟読して会場へ。

 

 会場には、北玄関前の通路に3台のバスと4つのテントが設置されていました。受付テントで名前などを記入した後、血圧を測りいくつか注意点などの説明を受け、「献血の依頼についての応諾意思」の同意書へサインをしました。

 その後は医師による問診。新型コロナウイルス感染症予防についての確認のほか、「ブタ、イノシシ、シカの肉や内臓を生または生焼けで6カ月以内に食べていないか」などのチェックを受け、採血のバス車両へ移動。

 献血前に看護師さんにチクッと指先を針で刺されて血液型や血色素量(ヘモグロビン濃度)などのチェック。水分補給のご指示をいただいた後、3台並んだ採血用ベッドの1つに乗りました。

 スタッフの方の丁寧な説明と細やかな問いかけにより、普段、注射や検査のための採血すら怖くて凝視できない私もリラックスしながら受けることができ、気づけば上限の400ミリリットルを15分ほどで採り終わっていました。自分の真っ赤な血がたっぷり入った採血袋を目にするのは正直怖かったのですが、終了後の体調を気遣う体操のご指導などもいただき、不安や体調不良もなくバスを下車しました。

 その後は飲み物(オレンジジュースを選びました)をいただきながら、「複数回献血クラブ」のweb会員登録の説明を受けて、その場でスマホで登録。トータル約1時間の滞在で会場を後にしました。時間内で一度も行列や混雑は見られず、概ね2メートルのSocial Distancing(社会的距離)は保たれていました。

 それにしてもこの「複数回献血クラブ」がすごい。

 ・全国すべての献血ルーム(常設施設)の予約が可能
 ・ポイントを貯めて記念品と交換できる
 ・血液の検査結果等を含む献血記録がいち早くわかる
 ・過去の献血記録が確認できる(平成17年4月以降)
 ・メールやLINEで会員限定のお知らせやご案内、献血の依頼等が届く(次回献血可能日、イベント、キャンペーン情報、「献血のお願い」など)

 など、機能が盛りだくさん。実際に今回の自分の血液検査結果については3日後にはサイト上で確認することができ、おざなりにしがちな体調管理にとてもありがたい。

 今回、自分の住む地域の医療機関から「緊急事態宣言下でも献血は必要です」という呼びかけがありこうして献血に参加したことで、「輸血を必要とする患者が、安心して治療を受けられるように医療機関へ安定的な血液供給をする」必要性やそのための仕組み・体制をより深く、身近に理解することができました。

 ところで、日本における「全血献血」は16歳(200ミリリットル)~69歳という基準があります(参考:献血の基準 東京都赤十字血液センターサイトより)。今回初めて献血に協力したという用賀(世田谷区)在住のTくん(16歳)に参加した経緯や感想などを伺いましたので、ご紹介します:

献血は母に誘われて行きました。初めてだったので痛かったら嫌だなあととても不安で、できれば行きたくないと思っていました。

それでも行った理由は、献血というのは、一般人が直接医療に貢献できる唯一の手段だと思ったからです。

また、ちょっとした痛みと引き換えに人を助けられるなら素晴らしいことだ、痛みなんて小さいことだと思ったからです。

実際にやってみたら、全然痛くなくて驚きました。
僕が初めてだからかもしれませんが、スタッフの人たちが温かく話しかけてくれたので、緊張しなくてすみました。こんな簡単なことなら、これからも何度でもやりたいと思いました。

僕は献血が16歳からできるということを今まで知りませんでした。僕のまわりの友達も知らないと思うので、16歳になったら献血ができるということを学校や地域でシェアしてほしいです。

自粛生活で時間のある高校生は、感染に気をつけて献血に行ってみるのもよいと思います。

 国立成育医療研究センターでの次回献血会の予定は発表されていませんが、都内の病院や献血ルームでは常時受け付けています。ご協力いただける方は、各施設をご確認の上、ご来場ください。(詳細はこちら:東京都赤十字血液センターサイト)

名称
国立成育医療センター北玄関前
所在地
東京都世田谷区大蔵2-10-1

この記事を書いた人

こばなお

futakoloco 編集長。玉川町会100年懇話会事務局スタッフ。主に公民連携分野のフリーランス・ライター/エディター。二子玉川在住20年。出版社勤務を経てまちづくり法人で情報・広報戦略と水辺などの公共空間における官民共創事業に従事。多摩川流域生まれ&育ち。

暮らしを起点に「ほんとうに創造的な社会とは」を考えるラボラトリー「チームうなラボ」のフェロー。自分たちのまちづくり活動の経験や学びを言語化し、ときにはゲストとの議論と振り返りをまじえて発信・活動しています。

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