東京都公文書館で「変わる東京」企画展 昭和30年代の用賀、桜新町の様子も

旧都立玉川高校跡地で業務を行っている「東京都公文書館」(世田谷区玉川1)で7月25日から、企画展示「変わる東京―『文化スライド』が写した昭和30年代」が始まりました。

 昭和30年代の東京は、高度経済成長期を迎えて発展する一方で、人口の激増や交通問題、都市公害など新たな課題を抱えつつ、大きく変ぼうを遂げた時代。展示では当時の様子を、都が作成した「文化スライド」に収録された画像で紹介するそう。三軒茶屋や用賀、桜新町の昔の様子も展示されているので、親子3代で来場し、当時の話を聞きながら観覧するのも楽しそうですね。

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 東京都公文書館は1968(昭和43)年に開館。港区海岸1丁目で業務を行っていましたが2010年12月に公表された竹芝地区約1.7ヘクタールの都有地活用事業「都市再生ステップアップ・プロジェクト」に伴い、2008年3月に閉校した都立玉川高校跡地へ2012年3月に仮移転。現在も旧校舎を主に使用して業務を行っています。当初から5~6年間の仮移転とされていましたが、2019(平成31)年度中の移転及び開館に向けた整備を進めているそうです。
▶参考資料:
東京都公文書館の移転先の決定について(平成26年3月31日東京都総務局)

 1952(昭和27)年に設置された「都政史料館」と、総務局総務部文書課の一部機能を統合して開設された同館。都の公文書(東京府・市・都)約200万件や庁内刊行物・図書約7万冊、地図類約1500点などを系統的に収集・保存し、効率的な利用を図るとともに都に関する修史事業を行っています。東京府・東京市時代に江戸幕府、明治時代から引き継いだ貴重な所蔵文書は東京都指定有形文化財にも指定されています。

 これまでにもさまざまな企画展やパネル展示を開催しており、実は知る人ぞ知る、歴史好き調べもの好きには一日滞在しても飽きないほど楽しい場なのです。ぜひ夏休みのこの機会に訪れて、自分たちの住む街の歴史を公文書から学んでみてはいかがでしょう?インターネットでの検索方法だけではなく、実物を保管している図書館や公文書を扱う機関での正しい利用の仕方、どのようにして求める情報を探し出すか…などを知る貴重な機会にもなりますよ。開催は9月20日まで。

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企画展示
変わる東京―「文化スライド」が写した昭和30年代

 東京都公文書館では、公文書のほか、行政刊行物や写真・映画フィルムなど、多様な媒体にわたる東京都の歴史的資料を収集・保存しています。

 本展示では昨年度に続き、都が昭和27年(1952)から43年(1968)にかけて都政広報のために作製した「東京都文化(広報)スライド」を取り上げました。
 
 「文化スライド」には、当時の行政課題を反映して、実にさまざまな東京のすがたが撮影されています。
 
 今回は、「変わる東京―「文化スライド」が写した昭和30年代」と題して、30年代の様相を写し取ったスライドを多数ご紹介します。
 
 当時の東京は、高度経済成長期を迎えて発展する一方で、人口の激増や交通問題、都市公害など新たな課題を抱えつつ、大きく変ぼうを遂げていきます。
 
 「文化スライド」のフレームを通して、昭和30年代東京へのタイムトラベルを体験していただければ幸いです。

▶展示構成
 Ⅰ変わる街並み
 Ⅱ昭和30年代のくらし
 Ⅲ戦災復興から首都圏整備へ
 Ⅳオリンピックを迎える東京
 *昭和30年代の映像上映

▶会期   平成29年7月25日(火)~9月22日(金)
      *休館日 土日祝日 8月16日(水) 9月20日(水)
▶開催時間 9:00~17:00(受付時間は16:30まで)
▶会場   東京都公文書館 1・2階展示スペース

企画展示 変わる東京―「文化スライド」が写した昭和30年代 フライヤー(表)

東京都公文書館

http://www.soumu.metro.tokyo.jp/01soumu/archives/04tenji_kouen.htm

名称
東京都公文書館
所在地
東京都世田谷区玉川1丁目20番1号

この記事を書いた人

こばなお

futakoloco 編集長。玉川町会100年懇話会事務局スタッフ。主に公民連携分野のフリーランス・ライター/エディター。二子玉川在住20年。出版社勤務を経てまちづくり法人で情報・広報戦略と水辺などの公共空間における官民共創事業に従事。多摩川流域生まれ&育ち。

暮らしを起点に「ほんとうに創造的な社会とは」を考えるラボラトリー「チームうなラボ」のフェロー。自分たちのまちづくり活動の経験や学びを言語化し、ときにはゲストとの議論と振り返りをまじえて発信・活動しています。

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