どうぞのごはん♯17 あゆめし

11月の中ごろに、『かわのまちアクション』というイベントがありました。「せたがや水辺の楽校」では、1年中(1月と4月を除く)、第1日曜日に水辺での生き物探しや観察会をやっているのですが、夏場(5月から10月)は川の中に入ります。寒くなってくると、川からあがって、虫や、鳥とあそびますが、10月までは、学校の総合学習や、そのほかいろいろな依頼を受けて、子ども達と川にはいって遊びます。

10年くらいこのことを多摩川の本流を中心にやってきたのですが、川も生きているので、その時その時で、川に入れるところが違います。ここ2年くらいは、二子玉川駅にも近い、兵庫島のそばの「野川ベース(私たちが勝手に名づけた)」を拠点にしてそこの野川に入って遊ぶようになりました。そこのお掃除をするのが『かわのまちアクション』。これは、『二子玉川エリアマネジメンツ』が主催しています。

毎回『かわのまちアクション』では、午前中に作業をして、お昼にみんなでごはんを食べる「水辺ごはん会」をやっていて、私は、そのごはんを作っています。今回、いちばん注目をあつめたのは『あゆめし』。

これは、幸いみなさんの注目を集め、「おいしいおいしい」と喜んでもらえたのですが、実は、『あゆめし』ではなくて、『鮎の甘露煮』になるはずでした。

私は九州の大分育ちで、大分川のそばで育ちました。「じゃあ、野山や川でたくさんあそんだ」と思われがちですが、昭和40年生まれ、近くの海は埋め立てられて工場がモクモク煙を吐き、川はPCB汚染されていたころに子どもだったので、土手で花摘みくらいはしましたが、川にはいって遊んだりというのは、ここ多摩川の近辺にきてからのこと。幼い頃は市営団地に住んでいて、父の故郷の熊本に行くくらいが大イベントの子ども時代でしたから、「鮎」は、大人になってから湯布院に行って初めて食べた、という感じ。

冷凍していた郡上の鮎が残っていたので、この『かわのまちアクション』で食べていただこうと、あの、湯布院の甘露煮を想定したのですが、解凍した鮎がなんか、ぐちゃ、としてる。これだいじょうぶなんかなあ??と心配に。(ここでちゃんとあめますさんに聞けばよかったのですが、今回なんか忙しそうだったのでそれを飛ばしてしまった)文明の機器で困ったときの「クック…」を見ると、どうも、みんな内臓を摘出している。ムムム、甘露煮は内臓ごとじゃないのか?何年か前に多摩川の鮎を食べるのに、100匹くらい内臓を取り出したことがあるけれど、あれは、多摩川の鮎だからだったんじゃあ?

しかし、解凍した鮎は元気がないし、不安になった私は、内臓を摘出してから甘露煮にすることに。(今思ってももったいなくて悔やまれる)

悪戦苦闘の上、圧力鍋で甘露煮にしたのだけど、できあがりが、「いわし」のようでした。

どうしよう、と思って、『あゆめし』にすることを思いつき、煮汁ごとお米と一緒にお鍋にいれて炊いた結果、『あゆめし』に変身したというわけです。(あーよかった)

「いわし」になってしまった鮎に愕然としてあめますさんに聞いたら、「鮎は身が柔らかいから、そりゃ、ぐちゃぐちゃになるよ」とのこと。多摩川の鮎は、川がいくらきれいになったといっても、やはり臭うので内臓をとりますが、郡上鮎の内臓をとるなんて、なんともったいないことを・・・とのこと。みなさんごめんなさい。

まあ、とりえず、「あゆめし」を食べられたのでいいことにしましょうか。

11月にはいってから、毎日のように「どうぞのごはん」を作っているような。子ども達が家にいなくなってから、食事作りがいい加減になりがちなのですが、「どうぞのごはん」のお陰で、みなさんに「どうぞ」とごはんを届けるという中で自分もきちんとご飯を作って食べられてよかったな、と思います。そして、「どうぞのごはん」を届ける時に「どうして私がどうぞのごはんを作っているのか」ということについて話せる機会をいただける時もあります。

次回のコラムでは、『どうぞのごはんのきもち』についても少しづつ書いていけたらいいな。

【鮎の甘露煮→あゆめし レシピ】
鮎は身が柔らかいので、冷凍のものは半解凍で調理がいいように思います。
◆鮎(多摩川の鮎は、内臓、エラを取り除いた方がよいと思います)
◆鍋に鮎、しょうが、ヒタヒタくらいの水、酒、醤油、みりん、砂糖を入れる。
(私は圧力鍋で少し圧力をかけました。)
◆洗った米の上に鮎をならべ、煮汁と水を合せてお米の分量と同じ水加減にします。
◆ふつうに炊く

★今回私は、「ゆいまあると3つの磁石」のすぐれもんガスコンロで、お鍋で炊きました。このガスコンロは「ごはん炊きマーク」にツマミを合わせると、勝手にごはんが美味しく炊けます。ガスでごはんを炊くときのコツは、飯盒炊爨と一緒で、給水時間をしっかりとることのように思います。(「ゆいまあると3つの磁石」のガスコンロ(ガスオーブン)については、どうぞのごはん♯15ビスコッティ 参照)

投稿者: ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。