【生きることはアートだ!♯3】映画~シネマベリ二子玉川『ソニータ』~

母が映画好きだった影響か、子どものころから映画が好きです。とはいえ、九州の大分県に住んでいましたので、テレビで「金曜ロードショー」を親が観ているのを一緒に観るくらいで、子どものころに映画館に行ったのは夏休み前に小学校で「東映まんがまつり」とか「ゴジラ」とかの割引券が配られて、母と姉と行ったという感じ。

そういう映画以外で初めて映画館に家族で観に行ったのは「日本沈没」。その後、中学生になり「ジョーイ」「スターウォーズ」と観てからは、公開される映画は観られるだけ観ていたように思います。「スターウォーズ」を観たときは衝撃で、朝、映画館に入って、夕方までずっといて3回観ました。(当時の大分ではそんなこともできました)

18歳で東京に来てからは、やたら映画を観ました。ハリウッド映画も、邦画も、ドキュメンタリーも、B級映画も。

でも、結婚して子どもが生まれてからは、映画館に行くことも、家でDVDを観たりということもほとんどしていませんでした。時間も、お金もなくて、、、と書いていて思ったのですが、本当は、子育てすることに一生懸命になりすぎてただただ「観る気持ちになれなかった」のかもしれません。なにごとにも「一生懸命になる」ことは、とてもいいことだとは思いますが、私のように「一生懸命になりすぎる」(なにごとも「すぎる」のはあまりよくないようです)タイプの人は気を付けたほうがいいかもな、と思います。特に、相手がある「子育て」については、よかれと思ってやることが、「ひとりよがり」になってしまうことが多かった気がするし、そのことに気付けないことが多く、その結果、一生懸命受け止めてしまう優しい子どもたちに苦しい思いをさせてしまうことになるかもしれないから。(私がそうだったように)

さて、もし、当時の二子玉川にこんな会があったら、よかったのになぁというのが『シネマベリ二子玉川』。

この会との出会いは、8月の『コスタリカの奇跡』上映会。(その時の事はこちらから→映画「コスタリカの奇跡」を「シネマベリ二子玉川」で観てきました)

私は、自分の産んだ子ども達が成長して行く途中で、幼稚園、小学校という教育機関や親御さんと関わっていくにつれ、暮らしの中での地域の大切さや子どもたちとの関わりを考えるようになり、PTA活動をしたり『子どものアトリエ』を開設したり、水辺での自然あそびのお手伝いなどをしてきました。そして、2016年の9月に大蔵5丁目に小さな部屋を借りて『ゆいまあると3つの磁石』という場を開き、『映画とキャラメル』という自主上映の会を『エシカルシアター』さんと始めました。それまでも、自主上映は2回ほどやったことがあったのですが、資金繰りや会場のことを考えると頻繁に開催を考えるのは難しいとあきらめていたのですが、場を開いたときに大家さんと「映画会」をやりたいね、ということで、一致。『エシカルシアター』さんと出会い『cinemo』 を知ったのです。

今は、下北沢の「かまいキッチン」、経堂の「KYODO HOUSE」と一緒に3拠点で映画会を開催しています。『シネマベリ二子玉川』も、この『cinemo』で映画会を開催していて、自分もいいなと思っていた『コスタリカの奇跡』を観たくて行ったののがはじまりというところ。映画を観に行ったのだけど、会とその主催の方たちのことが好きになってしまって、その後、9月のシネマベリに行き、11月には、シネマベリの会場でアートワークを子ども達とやらせてもらって、その間親御さんがドキュメンタリー映画を楽しむという企画を一緒にやりました。(11月のシネマベリについては、シネマベリの実行委員会co-labさんのレポートをお読みください→こちら→Co-lab Report|『シネマベリ二子玉川♯7』

『ソニータ』も観てみたかった映画だったのですが、今回は「マチネスタ」という午前中開催という新しい試み。

マチネスタ フライヤー

この会の様子については、この時出逢った参加者の「好きなことをして生きられるか」という実験をしている2歳児のおとうさんがブログに書いていたので読んでみてください。

『シネマベリ二子玉川に参加。”映画鑑賞→座談会の流れ”は気づきが多い。

と、いろいろなことは果てしなく繋がっているので、話がどうしても長くなってしまうのですが、いよいよ、映画『ソニータ』にみた、「生きることはアートだ!」について。

この『ソニータ』という映画にはいろいろなことが詰まっていましたが、私は特に「アート、表現が生きることの力になる」、ということを強く感じました。ラップという、音楽表現もそうですが、ソニータが支援をうけていたイランのNGOのアフガニスタン難民の施設のカリキュラムの中にいくつか現れていました。

ひとつは、ソニータが持っているノート。これに、ことあるごとに彼女はコラージュをしていきます。それは、「なりたい自分」をイメージするノートです。いっぱいのお客さんを前にしたミュージシャンの写真の顔の部分に、自分の顔写真を貼る。「こうなりたい」ということを具体的にイメージするのは、そのことを実現するのにとても役に立ちます。希望につながるから。

また、「過去をこうしたかったイメージに変える」という身体表現もありました。彼女が家族とともに逃げていた時の様子を何人かの人を配置して表現します。タリバンに捕えられた時の悲惨な状況です。それを、「こうだったらよかったのに」という配置に変えます。過去を実際に変えることはできませんが、想像の中でよい状況に転換してみることで、心が少し軽くなることがあります。人の心というのはほんとうに不思議です。

今は大学生の次女が小学生の時にアトリエで凝っていたコラージュ。大人への憧れかな。いらない雑誌などを使って簡単にできます。

人が生きていく上で大切なのは「希望」ではないかと思います。「こうなれる」幸せなイメージを持てるかどうか。そのイメージを助けるのが「アート(表現)」であり、「モデル(実際に実現されている状態)」であるのではと思います。

今はポートランドにいる長女は来月25歳になります。彼女が15歳くらいから、何年かの間は、彼女にとっても私たち家族にとっても色々と厳しい状況がありました。(それはきっと私が15歳のころも同じようであったかと思いますが。)彼女と、彼女のお友達たちは私の自宅の部屋の白い壁に油性ペンでたくさん絵を描きました。ソニータと同じくらいの年齢。

長女のインスタグラムより。好きなものをあつめたみたい。これもコラージュ。

人はひとりひとり、色々な場所で色々な時代に生きていて、それぞれにいろいろな悩みや思いをもっています。そのときどきにそれを表現、アートすること、それは、生きづらいと思った時の心を軽くして、未来への希望を感じることにつながるのではと思います。

「知らないということが、そのことをなかったことにしてしまうから」と、「シネマベリ二子玉川」の岡田慶子さんはいつも言います。いい映画を観ると、いろんなモデルを知る一歩にまた観たいなと思います。

『ソニータ』は『エシカルシアター』仲間が下北沢の『かまいキッチン』で上映します。

『かまいキッチン』の上映についての詳細は、イベントページでご確認ください。→エシカルシアターvol.6「ソニータ」

モーニング付き上映会@かまいキッチン

視野は広く、拠点に深く。世界は広く、自分は限りなく小さい。届けられる範囲はとてもせまいけれど、今日も丁寧に届けられたらいいな。生きることはアートだ!

 

 

投稿者: ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。