どうぞのごはん♯26 おにぎり

季節はめぐり、春が過ぎて、夏が訪れようとしています。

毎年毎年同じところで同じことを、同じ仲間とやっているようだけど、なにひとつ同じことはない。今日という日は2度とこないのだなあ、だから大切にしよう、といつも思います。

今度の日曜日に松本記念音楽迎賓館で「みどりの講座」が開催されます。思えば、「どうぞのごはん」はここから生まれました。

初めて「どうぞのごはん」という言葉を使ったのは、2015年04月17日の二子玉川経済新聞の記事。

松本記念音楽迎賓館で春の緑散策ツアー 「竹の子ご飯と豆ご飯」春のお弁当も

(二子玉川経済新聞)

 

この講座は2012年から毎年やっている講座で、果たして私自身がいつから関わるようになったのかはちょっと定かではないのですが、この2015年からはわりとしっかりと参加していたようです。当時、二子玉川経済新聞の記者さんだったこばなおちゃん(現futakoloco 編集長)に、記事にするときにお昼ごはんのことを書きたいから何かネーミングを、と言われ思いついたのが「どうぞのごはん」でした。

その頃は、原っぱや、瀬田四丁目旧小坂緑地などでイベントの時のスタッフのちょっとしたごはん(おにぎりやトン汁、カレーなど)をだんだん作って持っていくのが当たり前の私のオシゴトのようになって来つつあったころ。

あれから2年、2017年に、ケータリングと菓子製造の営業許可をとってからは、いろいろ声をかけていただいて、あちこちで「どうぞのごはん」を出させていただいています。それはちょっと、自分でもビックリな展開です。だって、ただ、毎日子どもたちにごはんを作って来ただけだったのに、兵庫島で「カレー対決!」までしてしまった(負けたけど)!!!

兵庫島のカレー対決で。左が、川崎代表「ニコルーチェ」さんのトマトカレー、右が「どうぞのごはん」兵庫島カレー(ジャガイモが兵庫島!)

 

昭和の九州で育った私は、自分の子どもたちが生まれる頃からどんどん増えてきたコンビニ、ファーストフード、ファミリーレストラン、ペットボトルなどになかなか馴染めないままなんだなあと思います。

子どもの時は小さな市営団地に住んでいて、日曜日にはおにぎりを持ってその辺で遊んでいました。団地の公園でぶらんこに乗ったり、土手でレンゲを摘んだり、竹馬(父が竹で作ってくれた)、ゴム跳びなんか。自然の環境といえば、今住んでいる東京の方がたぶんずっと恵まれているちょっと中途半端な地方都市。

たまに、デパートの食堂に連れて行ってもらったことはあったけれど、家族で外食というのは年に一度くらいだったかな。お弁当を「購入する」なんてことはなくて、買って食べるものはパンくらいだった気がします。

自分が母親になってからは、家族や子どもたちと外食することもあったし、それも楽しかったけれど、経済的な部分やけちんぼな気持ちや、やはり自分が子どもだったころが染み込んでいるのか、ちょっと出かける時にはたいてい水筒とおにぎりを持っていました。成長した子どもたちには、ときおり断られながらも、出かけようとしているところに「おにぎり持って」と渡していたように思います。

せたよんの縁側で。

 

子どもたちも思春期になると、下手に声をかけるとケンカになってしまうので、そっとおにぎりを置いておくくらいしかできなくなってしまったのだな。

そう思うと、おにぎりは私と子どもたちとを、繋いでくれていたのかもしれない。

河原でも

 

最近、就活とやらで次女がたまに家に顔を出します。(次女は京都で大学に行っているのですが、次女の部屋は父親の家にあるので、実家に帰る時は基本的に父親の家に帰ります)「明日もう京都に戻るからおにぎりとか作ってくれたら嬉しい」と言われ「明日は午前中は家にいるよ」と答えたら、朝、ヒョッコリ顔を出してくれました。炊飯器のスイッチを入れるまではやっていたけど、他にやることが山積みで、それ以外のことは何もしていなかった私。「昼くらいに出ればいいから」と本を読み始めた娘。

ドタバタと出る時間が迫ってきて、「ごめん、おにぎり作れないや」と言ったら「私は食べたからだいじょうぶ〜私がママに握ってあげるよ」と、おにぎりを3つ作ってくれました。

小さかった次女だけど、今はもう私よりずっと大きくなって、一人暮らしを始めて3年になるんだもんなあ。

 

今度の「みどりの講座」では、「兵庫島の戦い」と同じく、カレーを作ろうと思っています。だけど、たぶん、この間のカレーとはまた違う味になります。「どうぞのごはん」の味は、メニューは同じでもいつも同じわけとはいかないのです。ごはんの味って、その時の自然のお野菜の様子や、作る私の気持ちや、食べる人の気持ちや、食べるところの様子や、その場所の空気や、本当にいろんなものが絡み合って溶け込んできまるから。

 

同じ1日がないように、同じごはんもないと思う。

私にとって、次女がどうぞしてくれたおにぎりは、これまで食べたおにぎりの中で最高に美味しいおにぎりでした。

 

ごちそうさまでした。

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■おにぎり

ごはんを炊く。

塩を入れて混ぜる。

好きな具材を入れて、握る。

(食べる人のことを思って握るといいかも)

 

 

投稿者: ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。