1月14日(日)二子玉川水辺で「どんど焼き」 鎌田南睦会がつなぐ新年の厄払いを祈る日本の伝統

今年も二子玉川緑地運動場(鎌田1、通称:ブタ公園北)で1月14日(日)、恒例の「どんど焼き」が行われます。

 式典は10時30分開始、やぐらへの点火は10時55分ごろから。やぐらが燃え落ちたら、竹ざおにつるした「お餅焼き」。お餅と竹竿(約400本分の貸し出し)は、当日会場で「子ども優先」で配布されます。どんど焼きの火で焼いた餅を食べると「その年は無病息災になる」との言い伝えがありますので、ぜひご家族皆さまでお出かけください。ただし、お餅は直火で焦げやすいのでアルミホイルとお醤油などの調味料の持参をお勧めします。

 「どんど焼き」は地方によって「左義長(さぎちょう)」や「さいの神まつり」などとも呼ばれ、お正月のしめ飾りや門松、書き初めなどの縁起物や神物を持ち寄って燃やし、新年の厄払いを祈る日本の伝統行事。毎年正月15日ごろ(小正月)に開催されます。この時期は多摩川流域の河川敷や神社の庭などの広い野外にやぐらが組まれているのを見かけますね。

 もともと田園地帯で畑などが広がっていた二子玉川地域。開発後の近年では、各家庭で物を燃やすことが難しくなったことから、正月のしめ飾りなどの縁起物をゴミ集積所へ捨てられていることが増え、「見るに忍びない」と感じた住民組織「鎌田南睦会」(鎌田1~2丁目、3丁目一部と宇奈根1丁目一部)の有志が、「日本の伝統行事を大切にしよう」と1989年より毎年実施したそうです。今年で29回を数えます。

 同会に伝わる独自のやぐら。高さは約15メートルにもなります。竹や茅(かや)を使い、組み立てからお焚(た)き上げまでをすべて同会が担っています。本日7日は朝9時から同会のメンバーや関係者約100人が参加しやぐらの設営準備を行いました。多摩川べりに群生している茅刈りと束ねる作業で50人、やぐらの組み立て作業で40人、お昼ご飯の賄いについては婦人部の約10人が力を合わせ、夕方(15時)に完了しました。

 今年は23歳から84歳までの男女の参加があり、地域の法人からの参加もあったことから、参加人数が多く世代も多様な印象でした。脇克仁会長は「とりわけ地域の次世代へ伝えていきたいのは、やぐらに上がって行う組み立ての技術」と明かします。同会独自に伝わるやぐらですが、高さがあることから作業中も作業後も十分な安全を確保する必要があります。伝統を担ってきた人々の高齢化も目立ち「しっかり動けるうちに体で伝えておきたい」と脇さん。

 火柱は想像以上に高く立ち上ります。また、生木が破裂して火の粉が降りかかることがあり、足元にも火が走る危険もありますので、見学は距離を十分に取り、燃えやすい服はお避けください。会場の係員の指示には必ず従っていただき、安全に行うことで伝統をつないでいきたいですね。

 「お焚き上げ」を行う物は、可燃物のもののみでビン類などは不可。当日10時までにやぐら横に設けた所定の場所で受け付けるそうです。詳細は鎌田南睦会ホームページ二子玉川どんど焼き 鎌田南睦会Facebookページでご確認ください。

昨年のどんど焼きの様子(燃え上がるやぐら)

鎌田南睦会(公式サイト)

http://kamataminami.sakura.ne.jp/

名称
二子玉川緑地運動場
所在地
世田谷区鎌田2

この記事を書いた人

こばなお

futakoloco 編集長。玉川町会100年懇話会事務局スタッフ。主に公民連携分野のフリーランス・ライター/エディター。二子玉川在住20年。出版社勤務を経てまちづくり法人で情報・広報戦略と水辺などの公共空間における官民共創事業に従事。多摩川流域生まれ&育ち。

暮らしを起点に「ほんとうに創造的な社会とは」を考えるラボラトリー「チームうなラボ」のフェロー。自分たちのまちづくり活動の経験や学びを言語化し、ときにはゲストとの議論と振り返りをまじえて発信・活動しています。

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