国土交通省京浜河川事務所は7月11日、多摩川堤防整備に関する住民等を対象とした「第8回二子玉川地区水辺地域づくりワーキング」および「工事現場見学会」を開催しました。当日の様子をレポートいたします。
二子玉川地区水辺地域づくりワーキング
「二子玉川地区水辺地域づくりワーキング」は、2018年3月から始まり今回で8回目。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、リアル会場ではなくオンラインによる開催でした。ただし、Web による参加が難しい方のために二子玉川まちづくりセンター会場も設けられました。
10時から始まったワーキングには47人が参加。京浜河川事務所は、オンラインでも公開している資料に基づき、「二子玉川地区の堤防整備について」「今までのワーキングの振り返り」「今回のワーキングでの討議内容について」「今後のワーキング討議項目について」を説明し、会を進行しました。
参考資料:第8回 二子玉川地区水辺地域づくりワーキング及び工事現場見学会(令和3年7月)説明資料(京浜河川事務所公式サイト)
今回ワーキングでは、これまでに挙げられた課題「1. 樹木の植樹及び移植等」「2. 兵庫橋撤去後の代替(メモリアル)機能」「3. 天端の通行(久地陸閘の閉鎖についても含む)」のなかから、1と2についての意見討論を行いました(3については次回以降の議題となっています)。
いずれについても、参加者から積極的な意見・質問が出されており、討議での各発言はその場で文字おこしをした画面で共有されました。最後に議事録内容を参加者皆が確認し、2時間にわたるワーキングが終了しました。なお、討議内容については後日、公式サイトで「報告(ニュースレター)」として公開される予定です。
工事現場見学会
午後からは工事現場見学会が開かれました。前回予定されていた3月の際は大雨により中止だったため、今回が初の現場見学会となりました。参加者は57人、新型コロナウイルス感染症の予防対策のため、各回(14時~/15時~)2班に分けて行われました。
兵庫橋近くに受付テントが設けられ、参加者はヘルメットを着用の上、ほぼ終了している第1期工事についての説明と、2024(令和6)年に完成する堤防についての説明を受けました。
当日は強い日差しの下でしたが、参加者からの活発な質問等に京浜河川事務所の職員と工事事業者の方々が丁寧に模型等を用いてお答えしている姿が印象的でした。
見学会について、京浜河川事務所田園調布出張所の藤原所長は「多くの方々にご参加いただき、改めて注目度の高い工事であることを認識しました。河川事業の取り組みなどをお伝えできる良い機会でもあるため、次期工事においても見学会を開催できればと考えております。引き続きよろしくお願いいたします」と話しました。
2020年11月から始まった第1期工事は7月末を持って完了する見込みで、現在オレンジネットなどの撤去が進んでいます。これまで兵庫橋周辺の無堤防地区に設置されていた大型土のうに代わり、「計画高水位」と呼ばれる高さを確保した暫定堤防が整備されました。
10月末から再開される予定の第2期工事では、コヤマドライビングスクール近くの野川から二子橋の下流数十メートルまでの長い区間の堤防整備が予定されています。最終的な堤防の高さは現在よりも1.5メートル高くなり、堤防の法面や兵庫島公園へ渡る通路(橋)の位置など、現在の風景とも変わります。
当レポートでは、引き続き二子玉川の大切な自然資産であり、多くの人々の憩いの場である多摩川の水辺について、また、より安全な暮らしのための堤防工事について、タイムリーにレポートしていきます。第1期工事終了後も継続設置される工事情報館でも、さまざまな最新情報が掲出されますので、ご利用ください。
なお、次回ワーキング等地域向け説明会の実施は秋ごろに予定されているそうです。
★世田谷区の都市再生推進法人である(一社)二子玉川エリアマネジメンツは、国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所および世田谷区と連携し、地域の自然資産であり、人々の大切な憩いの場である多摩川の治水対策に伴う工事状況などについて、「二子玉川 水辺まちづくりレポート」で地域の方々へ正確な情報をタイムリーに紹介しています。(過去のレポートはこちら)
- 名称
- 二子玉川兵庫島公園
- 所在地
- 世田谷区玉川3-2