出水期(6月~10月)を前に多摩川旧堤防「久地陸閘」(鎌田1丁目)の閉鎖訓練が5月23日に行われました。
多摩川旧堤防の閉鎖訓練の様子については、玉川陸閘の訓練(【二子玉川 水辺まちづくりレポート】多摩川旧堤防閉鎖訓練①玉川陸閘(りっこう)を前編としてレポートしました。今年度は、玉川陸閘上流の「久地陸閘」について初めての取材を敢行することができましたので、早速地域の皆さまへレポートします。貴重な地域の土木資産でもある陸閘について、ぜひ併せてお読みください。
久地陸閘閉鎖訓練取材メモ
久地陸閘の閉鎖訓練は玉川陸閘の閉鎖訓練の2日後、2024年5月23日晴天の中、13時25分から13時33分まで実施されました。今回の訓練には世田谷区土木部と委託事業者スタッフを含む12名、成城警察署から視察として2名が参加しました。訓練は砧土木管理事務所長の佐々木真紀雄氏が指揮を執りました。
訓練の進行
訓練は迅速に行われ、閉鎖時間は3分45秒、開放時間は3分10秒でした。
訓練の背景と評価
久地陸閘は、玉川東西陸閘に比べて幅も高さも小さいため、閉鎖・開放に要する時間が短くて済みます。また堤外に住宅がないため、訓練中の迂回誘導などが不要であることから近隣へのポスティングは行われていません。
訓練中は、グラウンド駐車場を利用する車両2台に数分間待ってもらう対応が取られました。この訓練は、以前は区のみで実施していましたが、玉川陸閘の訓練に玉川警察署が参加するようになったことから、成城警察署からの視察申し出があり、3年前から視察が行われるようになりました。次回の訓練は、来年の同じ時期に予定されています。
砧土木管理所長のコメント
訓練後、佐々木所長は以下のようにコメントしました:
「堤防設備の所有者である国土交通省から世田谷区が管理を委託されています。管理状況や閉鎖訓練の履行報告を年に一度国土交通省に提出しています。陸閘は堤防設備の中で最も脆弱な部分であるため、有事の際に安全かつ迅速に閉鎖できるよう、毎年訓練を続けています。大雨予報などが発令された際には、日頃からの作業委託先である民間事業者も数日前から待機し、現場対応に当たる体制が組まれています。今日の訓練も実際の陣容で実施し、機材の不備もなく安全に手順を確認できました。」
- 名称
- 久地陸閘(りっこう)
- 所在地
- 東京都世田谷区鎌田1丁目4−5