台風19号の影響で10月15日以降終日休講となっていた東京都市大学世田谷キャンパスは10月28日より講義を再開し,それに伴い一般学生の一部エリアを除いたキャンパスの立ち入りが可能となった.
キャンパス内は学生の声で再び賑わうようになり,再び大学らしさを取り戻せた.しかし,台風が残した傷跡は大きく,立ち入り可能になったことで学生にも被害状況が分かってきた.
一部の建物では未だに停電が続いている.食堂は営業していないが,非常用発電機により電気や電源が確保され図書館が使えない代わりとして学生たちの憩いの場となっている.
【11月8日更新】11月8日より食堂の営業が再開しました.再開初日は通常メニューの他食堂を利用した学生全員にケーキが配られた.また,浸水被害の大きかった一部の地下教室を除きほとんどの建物で電気・トイレの使用が可能になった
食堂前にある,小学生や幼稚園生の遊び場として人気だった芝生エリアの水は完全に抜かれたが立ち入り禁止の状態が続いている.二階のカフェも再開の見通しが立たず,テラス席も場所も立ち入りできない状態になっている.
多くの講義の教室として使われる1号館では1階の清掃・消毒が終了し現在は講義が行われるようになった.しかし浸水被害の大きかった地下1階は清掃途中で,建物内はやや鼻につく消毒液の臭いと泥の臭いが混じったような空気が充満している.使用不可能の教室が多いため,約100科目もの講義で教室変更が行われた.
もっとも被害が大きかった図書館では未だに入口周辺を含め学生の立ち入り禁止が続いている.この日もクレーン車を使った作業が行われていたが,被害状況などは学生にとって不明なままである.
世田谷キャンパスでは10月15日から10月25日にかけての2週間にかけて全講義休講の処置がとられていた.そのため28日以降の講義では休講期間分の埋め合わせのため様々な対応が行われた.まず世田谷キャンパスでは講義時間を従来の100分から110分に延長,第三クオーターの期末試験が1週間延期とした他冬休みを2日・春休みを3日短縮することにより休講期間分の帳尻合わせが行われる.世田谷キャンパスが休講していた間,横浜キャンパス・等々力キャンパスは講義が行われていたが,全キャンパスで期末試験を統一させるため横浜・等々力両キャンパスでは試験前1週間の休講が決定した.
再び大学に通うことができ少しは安心したものの,浸水被害により卒業論文のための実験が行えない・食堂が使えない・図書館が利用できないなど,学生の間では混乱や不安が残っている.完全な復旧にはもう少し時間がかかるようだ.
- 名称
- 東京都市大学世田谷キャンパス
- 所在地
- 東京都世田谷区玉堤1丁目28-1