春告げ魚・マルタウグイレポート2021①産卵環境づくり!

 二子玉川エリアマネジメンツは3月14日、今年も多摩川の在来魚であるマルタウグイの産卵環境づくりを行いました!

 多摩川を代表する在来魚であるマルタウグイは、毎年春になると東京湾からいっせいに遡上してきて、川底の石のすき間に卵を産み付けます。そんな春を告げる魚であるマルタウグイが産卵しやすい場所づくりを2016年より、毎年3月初旬に地域の方々をはじめとする参加者の皆さまとともにつくってきました。

 しかし2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための緊急事態宣言が発出中であることを鑑み、一般へ参加を公募するイベントの開催は中止しました。

 中止のお知らせ】かわのまちアクション・マルタウグイ産卵環境づくり】<外部リンク・二子玉川エリアマネジメンツ公式サイト>

 大変残念ではありますが、こんな時だからこそ2022年以降の活動継続を目指し、今年度は当法人と関係者のみで、改めてマルタウグイの産卵床の作り方やメンテナンス方法を見直し、細やかな遡上調査と観察を行うことにしました。

 昨年は、NPO法人水辺デザインネットワークのミキちゃんがレポートしてくださいましたが(みきちゃんの水辺観察日記)、今年は参加者で力を合わせて順番に連携して観察していきます!どうぞお付き合いください!

3月14日(日)晴れ マルタウグイ産卵環境づくり(当日)

○作業時間:10:00-12:00

 昨日降り続いた大雨で、実施できるか少し心配した。水嵩は通常より15cmぐらい高かったものの、作業自体は天気にも恵まれ、無事終了しました。

 産卵床の場所は、昨年よりも50メートルほど上流につくりました。二子玉川エリアマネジメンツのスタッフと、これまでかわのまちアクションなどでボランティアとしてお力をかしてくださっている地域の方々や二子玉川カヌー部メンバーと一緒に、マスクを着用しソーシャルディスタンスを取りながら行いました。

 マルタウグイの産卵床作りに長年携わってこられた師匠の谷津田春吉さんが2020年の1月に亡くなり、また、この活動を我々に教え伝えてくれた先生である中西修一さんが同年3月に急逝されました。お二人の想いを継承することを誓い、在りし日の姿を偲びながら、これまでに学んだことを思い返しつつ産卵床をつくりました。(中村)

作業の様子1:河原から石を運び、川の中に瀬をつくる
作業の様子2:河原で石を集める人手も必要です
作業の様子3:板で川底をこすり、砂利についたコケなどをそぎ落とします。「ふかふかのお布団」みたいなふみ心地を目指す?!
完成!今年のマルタウグイ産卵床です

3月15日(月)晴れ 

○観察時間:16時ごろ

○気温 19℃

 今日のマルタウグイ産卵床。昨日の水嵩も激減し、カマの部分の石がだいぶ顔を出していた。完全に出てた石は外したが、産卵床のところがちょっと浅すぎな感じ。(中村)

3月15日の様子。だいぶ水位が下がった。
3月15日。魚影は無い。

3月16日(火)晴れ 

○観察時間:12時ごろ

○気温 21℃

 今日は中西さんの命日。「晴れ男」の称号どおり、本日も青天なり。この産卵床をマルタウグイさんが使ってくれるかどうかはわからないけれど、中西さんと谷津田さんがずっと続けてきた産卵環境づくり。どんな形でも見よう見まねでもいいから「続けよう、やってみようぜ」と去年、中西さんは言ってた。もちろん毎年状況は違うけれど、とにかく作ってみて、試行錯誤して、次に繋げられたらいい。きっとみんな、そんな気持ちでやっている。

 昨日の記録と同様、川の水位は低く、瀬から石が見えている。近くに釣り人が何人もいて、周辺に魚影が見えているのかな?と思いつつ見渡すもわからず。でも、魚が多いとサギなどの鳥の姿もあるものだけど、この時間には見当たらなかった。(こばなお)

3月16日。産卵床から二子玉川市街地を望む
3月16日。相当浅い感じ。

この記事を書いた人

二子玉川エリアマネジメンツ

二子玉川における持続的なまちづくり活動を進めるエリアメネジメント団体。構成会員は、玉川町会、東神開発、東急。アドバイザーに世田谷区。2019年1月に一般社団法人化、2020年2月に世田谷区初の都市再生推進法人の指定を受けました。

リアルでの活動拠点は「Futako Fun Base」(二子玉川ライズS.C.タウンフロント1階)。二子玉川地域に関わる皆さまやまちづくり活動に興味がある方々にとって、たくさんの楽しさや仲間(Fun&Fan)が生まれるような拠点や土台(Base)を目指しています!