連載コラム 春告げ魚・マルタウグイレポート2021①産卵環境づくり!はこちら
3月17日(水)晴れ 気温18℃
NPO法人水辺デザインネットワークのミキちゃんから、産卵床より下流の二子玉川公園付近にマルタウグイの大きな群れがあるよ、と連絡が入る。瀬付きはしていなさそうだが、この朗報に一同期待に胸を高まらせ、夕方産卵床へ向かう。
水かさはどんどん低くなっている。二子玉川カヌー部から深谷さん、中田さん、二子玉川エリアマネジメンツの岩上さんも集まってくれて、今週末にメンテナンス作業をしようと決まった。すると、対岸(右岸)の川崎の平瀬川の橋の上から、カヌー部の岩本さんが人気看板犬の小梅と一緒に手を振ってくれて、よい黄昏タイムとなりました。(中村)
3月18日(木)晴れ 気温17℃
水かさは昨日よりさらに減っている。魚影も見えず。週末までに降雨の可能性はなさそうなので、20日(土)お昼過ぎにメンテナンスを実施します。作業は、砂利を10㎝程度取り除いて水深を確保する感じ。3月26日の大潮に間に合わせたい。(中村)
3月20日(土)晴 気温18℃
産卵床を整備して1週間、初めての本格的な入水してのメンテナンス作業を実施しました。13時集合でしたが、ランの途中に立ち寄ってくれたり…で13時30分に総勢6人でスコップ、レーキを使って砂利を取り除きました。
カマ(積み石部分)の位置を川の中へ2mぐらい移動させ、瀬の水深を25cmから30cmぐらいまでに掘り下げました。2017年にかわのまちアクションで制作したガイドブックでは、瀬の水深は10~15cmとあるのですが、これ以上川の水量が減ると魚が泳げなくなるのでは、ということで、Over40のお父さんたちがせっせと石を取り除きつつスコップで掘りました。腰を労いつつ、適度に休みを入れながら、15時ごろまで頑張りました。明日21日は全国的に大雨との予報もあり、やや心配ですが、産卵床自体は「だいぶいい感じ」と一同満足気。
今日は春分の日で、暦の上でも今日から正式に春。河川敷に何本かある桜はまだ蕾のままでしたが、この暖かさなら来週中には咲き始めるかな?という感じ。
帰り道には、兵庫橋から築堤工事現場を見ていたら、工事機器で砂利がガンガン掘り起こされている野川で、なんとマルタウグイが跳ねていた。おじさんおばさんが集団で跳ねた、見えた!と騒ぐ姿は傍から見るとおかしかったことでしょう…
それにしても、こんなふうに年齢も立場も異なる人たちが、一つの目的に向かってワイワイと冗談を言いつつも真面目に議論しながら作業ができるフィールドがあるということのありがたさ。多摩川の偉大さもだけど、電線もない青天井の空の下、春の陽の光をたくさん浴びて、自分も自然の中の一要素なのだということを感じられるこの場所に感謝せずにはいられない。この気持ちが、この活動の原動力。(こばなお)