暑くなり、そろそろ髪を切りたい季節。ついに、ヘアードネーションを決行しました。思えば、「ドネーション」という言葉自体あまりなじみがなかったと思うのですが、この「ヘアードネーション」で、一気に「ドネーション(寄付)」という言葉もメジャーになってきたように思います。
現在蔦屋家電で実施中のヘアードネーション企画展について、先日記事でご紹介しました。記事内で書いたように、私の人生初の「ヘアードネーション」について、体験レポートします。
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私が、「ヘアードネーション」をしようと思いったったのは、2019年の初めごろ。そのころ、私の大切な友人が、病気になりました。たいしたことはないと言っていた手術が大きな手術になって、その後、抗がん剤治療をすることになりました。抗がん剤を使うと、髪がなくなっちゃうんだって、と彼女はいい、どんどん髪は抜けていきました。髪なんて抜けたって気にすることなんかない、って、私も、もちろん彼女も、思いたかったけど、でも、「ほらっ」って帽子を脱いで見せてくれた時、私はドキッとしたし、何も言えませんでした。
何かできることはないのかと、小耳にはさんだことがある「ヘアードネーション」について調べました。そこで見つけたのは「JHDAC」(ジャーダック、特定非営利活動法人Japan Hair Donation & Charityの略)。ここ以外にヘアードネーションをやっているところは見つかりませんでした。そして、18歳以下の方にウィッグを贈っていること、贈る相手は選べないこと、などを知りました。そして、私の髪を友人のウィッグにすることはできないけど、でも、私のような年齢(オーバー50)の髪でも、白髪でも、誰かに贈ることができることがわかりました。
それから髪を伸ばし始めました。自己満足のために、と言ってよいと思います。だって、大切な友達が病気になった時、わたしにできることなんてなにもありません。でも、死ぬまでに1回くらいヘアードネーションして、必要な人に届けるお手伝いができるかもしれない・・。それまでもヘアードネーションのことはなんとなく知っていたけれど、やはり、他人事。自分の大切な友達の危機に直面して、初めて自分事になったのです。
毛糸でたくさん帽子を編みました。「お部屋でどうして帽子をかぶっているの?」と放課後ディサービスの子どもたちに聞かれ「帽子を脱ぐと頭が痛くなるから(半分ほんとうです。寒い日に帽子をかぶっていないと頭痛がします)」」と答え脱ぎませんでした。世の中には、ずっと帽子をかぶっていたい人だっているのです。「願かけ」という言葉があります。私は、髪を伸ばしながら「彼女の病気がよくなりますように」と願いました。何もできない無力な自分のために。
もともとずぼらで、美容院に行くのがめんどくさい性質なので、髪を伸ばしっぱなしにしていることは、あまり苦ではなかったのですが、かんざしでも止まらないくらい長くなってさすがに切りたくなったころが、ちょうど、「31センチ」オーバーでした。
そして、友人にも髪が戻り、いつもオシャレにカットして、帽子もかぶらず(かぶりすぎて嫌になったそう)元気に楽しく過ごしています。