【コラム:ココロを扱うお仕事です】♯9 二子玉川ゾーン30 ②

前回のコラムでは、私がゾーン30に関わるようになった経緯について書きましたが、今回からはゾーン30自体について掘り下げて行きます。二子玉川のゾーン30に詳しい、玉川町会事務局長で二子玉川地区交通環境浄化推進協議会・交通部会長の中村輝之さんにインタビューをしました。

 今回から複数回に分け、インタビューに基づき私なりに理解した「二子玉川にゾーン30が導入された経緯」などについて、ご紹介していきます。
(インタビュー実施日:11月14日 玉川町会会館)

大瀧(以下O):どういった経緯で二子玉川にゾーン30が導入されることになったのでしょうか。

大瀧弁護士

中村さん(以下N): 玉川町会では、二子玉川地区交通環境浄化推進協議会が中心になり駐輪場の誘致活動をはじめ地域の清掃活動「クリーンタウン作戦」や放置自転車の撤去活動に取り組んでいます。

2011年に二子玉川商店街が活性化を図るために実施された交通実態調査から4丁目エリアの生活道路の安全に関する問題点が浮き彫りになってきました。これは単に商店街だけの問題ではなく玉川町会として考えるべき問題と捉えました。そこで寺内義典先生(現・国士舘大学 理工学部教授)と稲垣具志先生(現・日本大学 理工学部 助教)のご協力を得て同エリアの全域で交通実態調査を改めてお願いしました。

中村輝之さん

O:それはどのような調査だったのでしょうか。

N: 対象エリアの23カ所ある全出入口すべてで車両のナンバープレート調査とスピードが出そうな3カ所で速度測定調査をしました。この組み合わせ調査で「地元関係者」「抜け道利用者」がどのようなものかはっきりと見えてきました。

O:その結果、どのようなことが分かったのでしょうか。

N:これはぜひ調査結果を公表した「ふたこたまご通信vol.2」をお読みいただきたいのですが、二子玉川商店街通りは夕方4時~6時まで「買い物道路」(歩行者天国)となります。この時間中は南から北に向かう自動車の通行数が減り、逆に東→西方向への通行数が急増します。また、全調査時間中、車の走行速度は約30%の自動車がスピード違反をしていたことがわかりました。

つまり、二子玉川商店街とその周辺の住宅街の道路は常時「抜け道」として利用されており、いわゆる「生活道路」としての脆弱性が明確になったのです。

ふたこたまご通信vol.2
ふたこたまご通信vol.2
ふたこたまご通信vol.2
ふたこたまご通信vol.2

O:他にどのようなことが分かりましたか。

N:調査を始める前は、スピード違反をしているのはきっと「抜け道」の自動車だろうと思っていたのですが、調査結果はエリア内の住民でも、早いスピードで走行しているようだ、ということも分かりました。

O:調査は、それで終了したのですか。

N:いいえ。この結果を踏まえ、二子玉川商店街エリア内にある世田谷区立二子玉川小学校4年生5年生・6年生と地域の高齢者の皆さんにアンケートを行い、実際に危ない思いをした場所を記入してもらい、周辺パトロールを行う小学校のPTAからも情報をいただいて内容を整理しました。このような、事故にあいそうになり「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりした経験のことを「ヒヤリハット」と呼ぶんですよ。

▶「ヒヤリハット」の調査を行い、その結果からどのような動きにつながったのか…は、次回#10二子玉川ゾーン30③でご紹介します(掲載は12月22日です)。

【コラム:ココロを扱うお仕事です】♯8 二子玉川ゾーン30-①

http://futakoloco.com/column/otaki/3719

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この記事を書いた人

大瀧 靖峰

大瀧 靖峰

弁護士。丸ビル綜合法律事務所(パートナー)。
2015年まで二子玉川に7年間在住(最後の3年間は二子玉川商店街に在住)。
二子玉川街情報プロジェクト「フタコロコ」の法律アドバイザー。

http://otaki-yasumine.kaisya.info/