【子ども特派員レポート: Kai #8】今年も瀬田玉川神社「神さまと海と森の教室」を取材!

5月13日、私は「第2回神さまと海と森の教室」に行ってきました。この会では約30人ほどの小学3年生から6年生の子どもが参加し、瀬田玉川神社で行われました。私は昨年に続いて2回目の参加で、今回はfutakoloco記者として一眼レフカメラを片手に取材しながらの参加でした。(Kaiの昨年の取材レポートはこちら:【子ども特派員レポート:Kai #1】瀬田玉川神社「神さまと海と森の教室」に参加してきました!

一眼レフカメラを使いこなして取材するKai

 神さまについては、同社禰宜(ねぎ)の高橋知明先生、海については、築地市場の「鈴与」の3代目、生田與克先生が、森についてはでは東京農業大学の西野文貴先生に講師として指導して頂きました。昼食は、生田先生による海の講習でが築地からメカジキやエビ、イワシなどを持って来てくださっりそれを焼いて食べました。

 最初は高橋先生のあいさつで開会式が始まりました。その後最初の授業は、西野先生による森の教室。西野先生は、以前行った無人島の写真を見せて自然について説明した後に、東日本大震災の直後の写真も数枚見せてくれました。その写真からは、津波を受け何もなくなった無惨なまちの姿が見られましたが、そこにひとつのちいさな林がありました(本当に小さい)。実はその林は人工的に植えた杉の森の一部だったのです。杉は人工的でとても弱く流されましたが、残った林の木々は古くからその地域に生えていたもので、とても強く流されなかったのだそうです。このように昔から生えている木々の集まりのことを「鎮守の森」というそうです。私は、人類は科学的に進歩したけれど、自然を変えようとすることはとてもできない事なのだと思いました。

 そして次にこの瀬田玉川神社にいる小動物を撮った写真を見ました。そこにはアライグマやタヌキが見られました。改めて、とても自然の豊かなところだと思いました。

 そのあとは実際に緑あふれる神社を探検、まずは階段を下りて草花を観察しました。西野先生はとても草花に詳しいです。観察した中で私が強い印象を受けた草花を紹介すると、まずはピーナッツバターのにおいがする「クサギ」。ちょっぴり臭いのでクサギというのだそうです。続いては、ウナギを食べるときにはに欠かせない、「サンショウ」です。ほんものはまだみずみずしく粉っぽくないことが新鮮に感じられました。そして最後はこの神社の鎮守の木といえる「スダジイ」です。最初の授業である「森の教室」では、「自然」とはどういうものなのか、考えるきっかけになりました。

 次の授業は海。講師は生田先生です。この授業ではマグロについての話や、漁師さんのこと、そして魚を頂くときの心得を学びました。

 まずはマグロの知識で、まずマグロを獲るときは「はえ縄」を中心として使いますが、その縄の長さはなんと、東京から名古屋までの約300㎞だそうです。それの縄に漁師さんが24時間餌を付けるのです。それらを獲るのがさらに大変なので、まぐろが縄にかかったら、いち早く獲らなければば鮮度が落ちてしまうので、それを70時間以内で上げねばなりません。上げたらはらわたをとるのですが、血を一滴も落としてはならないそうです。なぜかというと、サメが寄ってきてすべて食べられてしまうからです。

 マグロの解体時は、いわゆる「トロ」と呼ばれる部分が油として体につき、解体する人は血だらけになります。マグロをとる漁場はは、「荒れる45度」と言って常に十数メートルの波が押し寄せるため、ジェットコースターのようになるのだそうです。ある一人の漁師が実際に海に出てマグロの漁船に乗ったとき、海に落ちてしまったそうで、何とか助かり船に上がった時には髪が真っ白で、わけのわからない言葉を発していたそうで、それくらい海には危険があり、漁師さんは命を懸けているのだと思いました。。実際にマグロ漁業では年に何人か人が亡くなっているそうです。

 今回の授業では、特別にマグロの尾ひれを持ってきてくださいました。ひれはとても大きかったですが、傷もたくさんついていました。これらは生きようとして生き抜いてきた証なのだと思いました。

 このように漁師さんの苦労や魚の命を考えると、残さずありがたく食べなくてはと改めて感じました。

 そしてお昼は授業の一環として生田先生が持ってきてくれた生きたエビを串刺しにして焼いて食べたり(神社で殺生?!)、カジキやイワシを丸ごと焼いて食べたり、シジミ汁を食べたりの海鮮BBQでした。このエビを殺して食べる行為には、自分たちが命を奪ったということで感謝してありがたくいただきました。

高橋禰宜による「神さま」の授業

 最後は神さまの授業でした。この瀬田玉川神社に祭られているのは、「いなばの白兎」でおなじみの、「おおくにぬしのみこと」。この神社の禰宜である高橋先生からは、日本の国に古くから伝わる「イザナキ」と「イザナミ」についてや、あの世とこの世の境や、神武天皇について教わりました。その後、正しい「手ちょうず」のやり方。右手ですくい、左手を清め、持ち替え、右手を清め、持ち替え、右手で口を清め残った水を持ち手からしたたらせて落とします。

 次に正しいお辞儀の仕方で、神さまに対してのみ腰を90度に曲げること、人間に対しては45度くらいと教わりました。社殿に入りおまいりをし、2礼2拍手一礼を行うとき、右手を第二関節まで下げて拍手するのが正しいと聞き、、私の知らないことをたくさん教わりました。高橋先生は背筋が真っすぐで姿勢がよく、字もとてもきれいでした。

 こうして、長いような短いような、内容がぎっしり詰まった教室が終わりました。閉会式では全生徒へ修了証が手渡されました。楽しくて、いろいろ考えた「第2回神様と海と森の教室」。GW明けの休日、とても有意義に過ごせました。 

取材記者のKaiにも修了証の用意がありました
最後の集合写真!みんな楽しそう!

瀬田玉川神社

http://www.setatamagawajinja.jp/

この記事を書いた人

Kai

世田谷区立の小学校に通う6年生。
保育園時代はほぼ毎日羽根木プレーパークで過ごし、自然が大好き。
多摩川と川ガサガサをこよなく愛する
せたがや水辺の楽校の「子どもスタッフ」&自称「おさかな博士」。
歴史が大好きで、今いちばんファンなのは長宗我部元親。