【特別寄稿】瀬田玉川神社シリーズ:瘡守稲荷神社 #2 2つのニュース:世田谷名木百選と新しい鳥居の建立

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2.2つのニュース:世田谷名木百選と新しい鳥居の建立

さて、瘡守稲荷神社のことに話を戻しますが、最近2つのニュースがあります。

世田谷名木百選の欅(ケヤキ)
瘡守稲荷神社・社殿右手手前の木が百選の欅(ケヤキ)

 一つは、社殿に向かって右手前にあるひと際大きな欅(けやき)の木。この欅が、この度「世田谷名木百選」に選ばれました。この欅の周辺には、「ツボクサ」という世田谷区ではほとんど見られない野草が群生しています。このとても珍しい野草を踏み荒らさないために、また、名木の周辺の根を踏み固めることで土中の酸欠を起こし木を傷めないように、欅の周辺には近づかないようお願い申し上げます。

 今回初めて、世田谷区から選ばれたということは、欅をはじめ、鎮守の杜を永く維持してきた喜ばしい結果ではありますが、一方で、世田谷区からそれだけ名木が減っていることでもあります。

 すでに百選に選ばれている名木を一覧すると、ほとんどが社寺林か学校などの公共施設、公園に指定されている場所に存在します。大きな民家やお屋敷にあった名木は、時代と共に急速に失われています。私も時々、マンションや分譲住宅の建設の前に、その土地にあった大きな木を切る「木靈祭(こだまさい)」の斎行を頼まれることがあります。都会の事情で、どうしても樹齢何百年の名木を切らざるを得ないのは、仕方のないことかもしれません。

 一方で私たちは、そうした環境に住めることに感謝をすること。日本人が昔からそうしてきた自然との共生というバランスの中で、地域の環境を守ってきたことに思いを致して、できれば日々の少しの余裕の中で植樹活動にも参加してほしいと思うことがあります。

 私は、「鎮守の杜をモデルとした森づくり(SDGsの杜づくり)」にも取り組んでいます。この話は次の機会(第4回)にお話しします。私が事務局を務めるこの活動にご関心がある方は、webサイトを予習しておいてくださいね。

新しく建立された鳥居

 もう一つのニュースは、神社の入り口にある鳥居を老朽化のため、第一鳥居を新しく建立したこと。大地震などの災害に、神社の石製の鳥居や燈籠などの構造物は倒れやすいという報告があります。そこで、今回は災害に強いコンクリート製の鳥居にしました。第二鳥居は、既存の木製のままですが、塗装を新たに施しました。お参りの際に、ぜひご覧ください。

 【特別寄稿】瀬田玉川神社シリーズ:瘡守稲荷神社 #3 「お稲荷さん」は何の神さま? に続く)

文責 瀬田玉川神社 禰宜 高橋知明
※参考文献 『神道いろは』(神社新報社発行)

名称
瘡守稲荷神社
所在地
東京都世田谷区瀬田4-32-19

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