ブラックラムズ東京と世田谷区が防災協定 宇奈根で60年超、地域防災インフラへ

世田谷を拠点に活動するラグビーチーム「リコーブラックラムズ東京」(保有企業:株式会社リコー、以下ブラックラムズ東京)と世田谷区は9月24日、「災害対策における協力体制」協定を締結しました。リコー総合グラウンド(世田谷区宇名根1)内で締結式がおこなわれ、地域に根ざした新たな防災連携がスタートしました。

協定締結式で 左=保坂展人区長、右=西辻勤ゼネラルマネージャー(2025年9月24日16時)

世田谷区の人口は92万人を超え、災害時の備えは喫緊の課題です。締結式で保坂展人区長は、2030年までに地震などによる被害を半減させる目標や、昨年度実施した、各家庭における災害時の備えを支援する事業に約22万人がオンライン申請したことを紹介。さらに、今年度のマンション防災支援事業がわずか1日半で1,156件の申し込みを集めたことにも触れ、区民の防災意識の高まりを示しました。

今回の協定の柱は三つ。①災害時の施設提供(避難所や物資集積・配送拠点など)、②人的支援(ボランティアや従業員派遣)、③平時の協力(防災啓発活動や訓練への参加)です。有効期間は1年ですが、自動更新され、継続的な協力体制が築かれます。

ブラックラムズ東京の西辻勤ゼネラルマネージャーは、「まだ地域に十分知られているとはいえない」多摩川沿いの同総合グラウンドが、防災の拠点として住民の役に立つことを願う、と語りました。

同チームはすでに区とスポーツを通じた地域貢献「相互連携・支援協力に関する協定」(令和2年締結)を結び、交通安全「見守り隊」や高齢者向け健康教室などに取り組んできました。今回の防災協定で、スポーツクラブとしての活動に加え、地域インフラの一翼を担う存在へと役割を広げます。

会場では水害対応訓練やマンション防災キャンペーンの必要性など、今後の具体的な取り組みも話題に。ブラックラムズ東京はすでに子ども向けのグラウンド開放やスポーツ体験を展開しており、防災分野でも「身近な存在」として地域との関わりを深めていく姿勢を示しました。

スポーツと防災を軸に広がる地域連携。二子玉川のまちに根づくブラックラムズ東京の活動から、これからも目が離せません。

協定締結式後グラウンドで関係者一同が写真撮影

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名称
リコーブラックラムズ東京
所在地
東京都世田谷区宇奈根1-5-1

この記事を書いた人

こばなお

futakoloco 編集長&ファウンダー。二子玉川在住20年。主に公民連携分野のフリーランス・ライター/エディター。法律専門書出版社勤務と米国大学院留学(高齢化社会政策)を経て、2016年〜2022年、自らの暮らしの場である二子玉川のエリアマネジメント法人で情報・広報戦略と水辺などの公共空間における官民共創事業に従事。最近は生まれ育った西多摩の多摩川および秋川の水辺界隈でもじわりわくわく活動中。

暮らしを起点にした「本当にクリエイティブな社会」のタネを自らのアンテナで見つけ、リアルに伺った物語を記録し続けることがいま、とっても楽しいです!