どうぞのごはん♯37 今日、笑いましたか?~豚の角煮(ラフテー)~

 大きな台風がまた来て、ふと気づけば、10月が終わろうとしています。ニュースを追っていて、コラムがお留守になっていました。
台風19号が私たちのまちを通る少し前に、futakoloco編集長のこばなおから、「どうぞのごはんに角煮のレシピある?」と聞かれ、探してみたところ、まだでした。

6月のかわのまちアクションの「みずべごはん会」でもラフテー出しました。

どうも、こばなおは最近圧力鍋を購入したらしく、いろいろ挑戦してみているようです。
最近は、子どもたちが大人になり、お料理もゆっくりできるようになったので(それで「どうぞのごはん」なんてやっているわけですが)そんなに圧力鍋を使わなくなりましたが、子育て中はなんでもかんでも圧力鍋で作っていました。

レシピを聞かれて慌てて作ってみたラフテー。あぶらが美味しいのよね。

大阪で暮らしているときにセンパイママに「圧力鍋は便利よ!」と言われてスーパーで購入して、使い始めたら、カレーや煮物を瞬時に作ってくれて虜になりました。圧力鍋のこと、おでんのところで、どうぞのごはんに書いたんじゃないかなあ、と思って探したら、ちょこっと発見。
どうぞのごはん♯18 どうぞのきもち: おでんとカヌーとサンタクロース

この記事の最後の最後の一行に「※おいもはとろけるので、圧力鍋に入れない方がよい」と書いてあります。
 そうです。私は、圧力鍋を使い始めたときに、あの、重い鍋蓋を空中に飛ばし、内容物を部屋中に降らせたことがあります。ほんとうに、ちょっと間違えれば、大惨事になっていたところでした。
その日は、当時住んでいた大阪のまちで、町内会の運動会でした。そのまちは、駅に近く、転勤族と地元の方が半分づつくらいといったところで、小学校のPTAから町内会の世話役になっていく方がたくさんいました。思い起こせば、当時の町内会長さんは、今の私くらいの年齢(50代)の方で、今の私が住んでいる辺りのまちでは考えられない若い会長さんでした。
町内会の運動会は小学校の校庭で行われて、町内の住んでいるエリアで組分けをする対抗戦。ふざけた借り物競争や、むかでリレーなど、大人も子どもも一緒に楽しむ運動会で、親子で楽しんでいたのですが、その日は確か6月だったけど、ちょっぴり雨もぱらついて、寒かったのです。

1999年、住んでいた大阪の自治会の運動会のリレーで走る私(前)子どもたちそっちのけで、めちゃくちゃ楽しかった。

 「寒い日はおでんだ!」とうちに帰るなり、圧力鍋に材料をぶち込んで火にかけ、娘らといっしょに寒い寒いといいながらお風呂にどぼん。しばらくすると、パパさんが、「ママ、なんか鍋がカタカタいってるよ」と知らせに。「あ、火を止めといて」。圧力がかかって、あとは火がなくても味がしみしみになっているはず。お風呂からあがり、おでんを食べよう、とお鍋の前に行き、鍋の圧力を下げるために蒸気を抜こうとするのだけど抜けない(このとき使っていた圧力鍋は、圧力を調節するダイヤルがついていて、回すと段階的に蒸気を抜いて内部の圧力を下げるようになっていた)。おかしいな、と鍋の蓋をあけようとカタカタ動かしていた時に、ものすごい勢いで蓋が飛び、内容物が部屋中に飛びました。ほんとうに蓋が誰にも当たらなくてよかった・・・。私のおでんは、里芋をいれるので、圧力がかかることで、煮崩れた里芋が蒸気の出口に詰まってしまったようです。冷静に考えれば、鍋に冷水をかけるなりして、冷やして圧力を下げればよかったのですが、蓋を開けたい一心でガタガタさせてしまいました。あの時の夕ごはん、どうしたんだっけなあ。飛び散ったおでんの具を掃除するのが大変だったのは覚えているけど…。今度子どもたちに覚えているか聞いてみよう。あつあつの里芋が少し当たって私はやけどもしました。私が圧力鍋はいいよ、と勧めると、圧力鍋は怖いから使えない、という方もいて、実はその気持ち、よくわかります。私のように使い方を間違えると、ほんと危ない。でも、私は、そんな恐ろしい失敗をしても便利な圧力鍋を使うのをやめませんでした。

角煮を作ったよ、と言ったら、花巻にはさんで食べたいというので、花巻も作ってみました。

今思うと、そうやって失敗ばかりしていたし(今でも失敗ばかりですが)子育て中はいつもなんだか気持ちに余裕がなくて、きっとガミガミ怒ってばかりで怖いお母さんだったのではないかなあと思います。当時はまだ、ネットも携帯電話もなく、育児書を読んでは、全くそこに書いてある通りにいかない子育てに悩む毎日でした。そして、そこから抜け出したくてPTAに関わり、アトリエの開設をめざして勉強を始めたのです。そのころは、本当にどうしていいかわからなくて、毎日、「娘たちが笑ったか。」「私が笑ったか。」それだけを指標にしていました。生きて、笑えていたらそれでよい。そして、お弁当と、夕ご飯だけは一生懸命作ろう、と思いました。その時に圧力鍋は本当に活躍してくれました。

 幸い、私のような母親に育てられたのにも関わらず、娘たちは無事に二人とも成人し、それぞれの日々をそれぞれそれなりに機嫌よく暮らしています。私は、15年前に子どものアトリエを開きました。次女は3年生から6年生までアトリエに来てくれていましたが、開設した時に中学生だった長女は、一度遊びに来たきりでした。せたがや水辺の楽校に関わり、河川敷で子どもの遊び場を運営していた時にも、娘たちがそこへ参加したことはありません。ですが、大人になった今では、長女はNPOの活動を手伝ってくれていますし、次女も何かの折に誘うと、時間のある時は参加してくれます。それは本当に嬉しいことです。

瀬田四丁目旧小坂緑地での朗読劇「禎子と千羽鶴」では長女が躍る姿を次女が撮影してくれました。(撮影:shiho)

世の中はいつも動いています。私が子育てしていた時と、今とでは、何もかもが違うと思います。でも、どんな時も、大切なのは、「笑ったかな」ってことじゃないのかなあ、と思います。圧力鍋の蓋が飛んだ日、よく覚えてないけど、たぶん、よかったね~、救急車呼ぶようなことにならなくて、って笑ったような気がします。

 角煮は、たいてい圧力鍋で作りますが、時間をかければ圧力鍋でなくても美味しくできるのではないかなあ、と思います。

下ゆでしているところ

豚の角煮~ラフテー~

▶豚バラの塊肉を適当に切って、鍋にいれ、一度沸騰したらお湯を捨てます。

▶ゆで汁を捨てて、脂の部分を下にして、弱火で焼きます。

▶いい感じに焼けたら、お酒をいれます。沖縄料理ラフテーは泡盛をいれるそうなので、私は焼酎をいれることもあります。お肉が浸かるくらいにお酒をいれて(半分くらいお水でもいいと思います。)圧力鍋なら圧力をかけます。普通の鍋なら、軽く蓋をしてコトコト煮ます。持っている鍋の癖にあわせて、柔らかく煮ます。生姜や、ネギを一緒に入れて煮てもいいです。

▶いい感じに煮えたら、お醤油とお砂糖、みりんで味をつけます。

▶味をつけたあと、圧力鍋ならもう一度ちょっと圧力をかけます。普通の鍋ならまた少し煮ます。ゆで卵もむいて一緒にいれれば煮卵ができます。火をとめて、味を沁みさせます。

▶冷めると脂がたくさん浮いてくると思うので、脂だけ掬い取って別のお料理の時に使えます。脂をとった残りの汁は、野菜をからめれば一品できます。

野菜もザクザク食べられるよ。

この記事を書いた人

ゆか

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。
リニューアル前の旧コラム(2019年2月まで)はこちらから読めます