編集者の仕事はこうした”対話の中から生まれる”ものだ。と、思わず膝を叩きました。
二子玉川 蔦屋家電で10月31日(木)に開かれた「編集思考」発売記念トークライブでのこと。
ゲストは NewsPicks Studios CEO の佐々木紀彦さん※。会場に集まった10代後半から30代にかけての若い人たちを前に語りかけます。
トークに参加した人たちの相談に筆者自らが向き合うことで、17年間の編集者生活から得た、新たな価値を生み出す「編集思考」を体感してもらおうというものです。
NewsPicks Studios CEO の佐々木紀彦さん
二子玉川 蔦屋家電の一階フロアは働き盛りの若い世代が集まるビジネス書、ライフハック本が集まっていて、私がよく通うコーナーです。
落合陽一さんや堀江貴文さんなど二十代から三十代に注目されている今を時めく著者の本が並んでいます。
そうした若い世代のリーダーたちを積極的に発掘し、発信を行っている新しいメディアが NewsPicks( ニューズピックス ) です。
目指すのはソーシャル経済メディア。掲げた標語は「経済を、もっとおもしろく。」
試しに検索で”NewsPicks”+”時代のキーワード”を入力してみれば、NewsPicksが扱う情報がいかに新鮮な発見に満ちているかがわかります。
出版やネットだけでなく、動画配信に力を入れていて、佐々木紀彦さんは NewsPicks内の番組にて司会者もつとめています。
Twitterで見ていて、いつか一度お話を伺いたいと思っていました。
トークの前半は新刊「編集思考」のコンセプトがテーマです。“つなげる”とは単に知識を自分の中でつなげあわせるだけではなく、質問や対話に向き合う中から解決策を探ること。
内外の一流経済人を実例に挙げながら、”つなげること”に熱意を持つ人が新しい時代をつくりだしてきたこと。世の中を変える人は、教養とは知の筋力を読書で鍛え、人との対話によって育んでいるという話はシンプルであるだけに響きました。
Live相談
後半が参加者との対話です。
佐々木さんは若い世代にファンを持ちます。トークライブの会場には学生や社会人など様々な分野で活動している若い人たちが集まりました。
「地域で注目を集めるには、その土地の生活に根付くことです。そのためには(地域の人が住む)家の近くにいることが大切です。いつも出会える場所から文化ははじまるから」
若い人たちから矢継ぎばやに放たれる質問に、佐々木さんは時間の許す限り一つ一つ向き合います。そして丁寧にアドバイスを返して行かれたところが印象に残りました。
まとめ
アメリカの一流大学では「知の千本ノック」といって学生は強制的に本を読まされます。そして読んだあと議論を深めるのだといいます。
知りたいことがなくなったら人は老います。編集思考とは人との対話の中から生まれる普遍的な欲求の発露なのだろうと感じました。
※ 1979年福岡県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業、スタンフォード大学大学院で修士号取得(国際政治経済専攻)。東洋経済新報社で自動車、IT業界などを担当。2012年11月、「東洋経済オンライン」編集長に就任。2014年7月にNewsPicksへ移籍。2018年より現職。最新著書に『日本3.0』。ほかに『米国製エリートは本当にすごいのか?』『5年後、メディアは稼げるか』、共著に『ポスト平成のキャリア戦略』の著作がある。
イベント一覧 | 二子玉川 蔦屋家電 | 蔦屋書店を中核とした生活提案型商業施設
- 名称
- 二子玉川 蔦屋家電
- 所在地
- 世田谷区玉川一丁目