まちづくり団体二子玉川エリアマネジメンツが2016年以来、公益還元活動・かわのまちアクションの一環として行ってきた、野川ベース整備。多摩川の支川である野川の階段護岸およびその付近を定期的に清掃し、同時に在来植物や木陰の保全・環境維持などを行うことで、地域の自然観察拠点であり水辺の憩いの場を地域の方々と一緒に作ってきました。
今回、3年ぶりに一般公募により開催する予定でしたが、天候と新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、中止といたしました。しかし、翌日にせたがや水辺の楽校の活動開始を控えていることもあり、雨の隙間を縫って当法人とNPOせたがや水辺デザインネットワークの関係者13人で作業を行い、無事完了することができました。
現地のBefore/Afterと、翌日の地域の子どもたちによる利用の様子をレポートいたします。
集合は朝9時半。草が生い茂っていた広場部分は、築堤工事の休工に合わせ京浜河川事務所が事前にきれいに除草してくださっていたので、実際の作業箇所は子どもたちが水辺を乗降する階段護岸のみ。
この階段は下半分がブロックを積み重ねたもので、その隙間から草が生い茂っています。実はこのブロックの穴にさまざまな水辺の生き物が生息していて、大切な住処になっているのです。一段一段手作業で除草し、詰まった泥をこそげ落とす作業が続きます。
作業開始から約1時間、雨が少し降り始めたこともあり、大急ぎで片づけをして、恒例の記念撮影を行って撤収。これまでに15回以上実施してきたスタッフたち、もっと細かいところまできれいにしたい!という思いはありつつも、ひとまず子どもたちの水辺観察が安全に行える環境になったと満足して終了としました。
今回の特別企画として、水辺ごはん会中に実施するレクチャータイム・ゲストスピーカーには、世田谷区立二子玉川公園ビジターセンターでご活躍の水辺の生き物博士・矢田瑞樹さんをお招きして、「多摩川に生息する生き物や環境の変化について」をテーマにお話しする予定にしていました。残念ながら一般のご参加の方々へお話しいただくことはできなかったのですが、スタッフのみの清掃作業にご参加くださいました。作業後の休憩タイムには、ぜひとも次回(10月を予定)にご披露いただけるよう、今後の連携を見据えた交流を行うことができました。
翌日は快晴のなか、せたがや水辺の楽校の水辺遊びの日が無事に開催され、約70人の親子が野川ベースでガサガサや水辺の生きもの観察を楽しむ姿を拝見して、一同とてもうれしく、これからの水辺シーズンを安全に楽しくすごせますようにと願っています。ご協力いただきました皆さまへ感謝を申し上げます。
- 名称
- 野川ベース
- 所在地
- 世田谷区鎌田1-1