どうぞのごはん#49 都立園芸高校産バターナッツカボチャのポタージュとミズベファンベース

みなさん、お元気ですか?
バタバタしているうちに、季節が移り替わっていきそうです。
今年は、梅雨が明けたと思ったら、長雨が続いたり(おかげで、梅干しをほすことができないまま、我が家では梅漬けとなっています・・)、というか
結局、梅雨が長かった(気象庁から梅雨明けの修正が発表されました)らしく。
その後も、「晴れか」と思って洗濯物を張り切ってほしたらめちゃくちゃ降ったり、
雨雲に追いかけられるように自転車を走らせたり、気候変動がすさまじい勢いですね。

私と言えば、とても暑かった8月の2日間に外での仕事(動画の撮影と岡本わきみず緑地のオープンディ)をたてつづけにこなした翌日、まさかの嘔吐下痢に襲われ、ダウンしてしまいました。

なかなか胃痛がよくならず、回復しないので受診したら、「始まりは、熱中症か、食中毒か?わかりませんがそこからの嘔吐で胃が炎症をおこして長びいているのでしょう」とのこと。胃痛はとても苦しいので、ダウンしてから「胃に優しい食べ物・食べ方・生活」などをやたら調べて、これまでの自分の元気に任せた生活がどれだけいけなかったか、深く反省をしたのでした。

どうやら元気になったころ誕生日を迎え、また一つ歳をとり「生きている限り元気でいなければ!」との意を強くしてのんびりしていた、9月最初の土曜日のお昼過ぎ、とあるマダムからメッセージが・・・。

こんちわ!今日Mizube Fun Baseに園芸高校のお野菜が来てるんけど、あんまりひといなくて、もう帰るみたいで・・オーダーあればお届けします!こんなラインナップ!(写真以下)

もうすぐ帰るっていつ?と思いつつ、まず、自分が注文。それから、知り合いの中から「すぐ返事がきて」「野菜が好きで」「届けられる範囲で」の数人に連絡してから、「何時までだっけ?」と誘ってくれたマダムに聞いたら・・

 

 ありがとう!もう15分ぐらいで閉店らしいから、代行買い物承ります!

「もう15分」ってイキナリすぎるだろ?と思っていたところ、バババっとご注文が集まる。
結局、間に合わなかった人もいたのだけど「なんでもいいから回してもらえるなら買います」と言ってくれました。

すまんねえ、ありがとありがと…と代行代金を支払う(こばなお撮影)

そして、多摩川河川敷の兵庫島公園の中にあるMizube Fun Baseにたどりつき、「注文分以外でも、もらえるならなんでも買います~」と言ったら、いろいろ分けてもらえました。その上、販売実習をしていた園芸高校の生徒さんが「ありがとう」とポーズを取る写真を見せてもらい、とても嬉しい気分になりました。

その後、同じく代行販売で野菜を購入したfutakoloco編集長のこばなおから、「バターナッツって初めて見るんだけど…これってどうやって食べたらいい?」と聞かれ、とりあえず「ポタージュかな・・」と答えました。

高校生の育てた野菜をゲットしてやたらご機嫌な私たち。ゆか&こばなおが手にしている薄いオレンジの野菜がバターナッツカボチャ

私は以前、バターナッツカボチャを購入した時は、やはりどう調理していいのかわからず、ソテーにして食べたのでした。そう、ソテーもとっても簡単で美味しい。

切ってオリーブオイルで炒めてちょっとお酒で蒸し焼きにして塩、コショウするだけ。

でも、今回、こばなおへ「ポタージュ」と言ったのは、胃を壊している時に、友人のNORIKO(元タカラジェンヌ登坂倫子さん)が、かぼちゃのポタージュを作って食べさせてくれて、それがあんまり美味しかったので、バターナッツカボチャのポタージュ美味しいだろうな~と思い、口走ったのでした。こばなおは買った日の夜ごはんで早速ポタージュを作り、とっても美味しかったそうで、写真を送ってくれました。

「バターナッツカボチャでポタージュを作ったよ。カボチャみたいなのにナッツ類の香ばしさ。甘みも少なく、すごく好きかも!また、二子玉川の水辺で販売してほしいな~」(こばなお・写真も)

もちろん、自分でも作りました。NORIKOに聞いたら、

たまねぎを薄く切って弱火でゆっくり炒める。塩少し入れると、汗をかいて、水分でてくるから、甘くなっていくよ~。”スエ”ってやり方。

おお、フランス料理か?と思い聞いたら、辰巳芳子さんの本にあった、とのこと。料理家の辰巳さんと言えば、「命のスープ」・・・(「天のしずく」というドキュメンタリー映画もあります。)
早速、いろいろ検索して真似して作ってみました。

いろいろはしょって(裏ごしとかしなかったし、味付けもしなかったのだけど)この、野菜を静かに弱火で炒めるだけで、ほんとうに美味しいスープになります。それに、弱火にしてフライパンやお鍋(私は中華鍋を使っています)をかけておいて、たまに焦げてないかみてひっくり返すだけなので、めんどくさそうで、実はカンタン。

バターナッツかぼちゃは、鮮やかなオレンジ色。人参みたい。

野菜が汗をかいているのを眺めている間に、アトリエの勉強をしていた時、精神科医の大平健さん(著書:「診療室に来た赤ずきん」など)の講演で「愛という字にはもともと食偏がついていた、食べ物をあげることこそが愛だ」というようなお話しを聴いていたく感動したことを思いだしました。 辰巳芳子さんもドキュメンタリーの中で「できるだけ美味しく作って食べさせたいと思うのは、やっぱし、愛していることの現れだと思うわね」とおっしゃっています。

最後にほんとは生クリームかな?と思ったのだけど、なかったので牛乳をたらしました。

味もつけないのにほんとうにほんとうに美味しかった、ポタージュスープ。
お野菜を作ってくれた高校生、声をかけてくれたみきゆう、分け合ったみんな、作り方を教えてくれたNORIKO、すぐ作ってくれたこばなお、みんな、みんな、ありがとう!!

どうぞのごはんレシピカード

どうぞのごはんレシピカードに追加!牛乳はお好みの量。豆乳でも美味しいと思います!スエの時、焦げそうになったら、お酒か、お水を少し入れます。ホクホク柔らかくなるまで。その時の塩で味付けは十分でした。コンソメや、野菜出汁をいれるのが、普通のポタージュのレシピのようです。

みんなの水辺広場「Mizube Fun Base」

そして、こういうことができたのは、地元の仲間が気軽に集まることができる広場Mizube Fun Baseがあったから。汗をかいて美味しくなる野菜たちのように、これからも、みんなで汗をかいて、まちのみんなの場を、もっともっと美味しくできたらいいな~。

この日のMizube Fun Base。青空に緑が映える。大道芸人のタイソンがパフォーマンス中

Mizube Fun Baseは、二子玉川エリアマネジメンツというまちづくり団体が運営していて、昨年スタートしました。多摩川の河川敷にあるので、広々とした空が気持ちのよい場所だけど、水道や電気などのインフラがない。そういう場所をどうしたらみんなでもっと楽しく使うことができるだろう…と一緒に未来を構想するイベントMizube Fun Base Week 2022を10月3日からの1週間、開催するそうなので、これを読んでくださったあなたもぜひ、参加して仲間になってください!

そして、9月30日までこのイベントの開催資金をクラウドファンディングで募集しています。

クラウドファンディングページ

返礼のプランはいくつかあって、そのうちのひとつ、PONちゃんこと本城晴美さんのコラボデザインTシャツがとてもかわいいよ!新二子橋の橋脚に落書き再発防止のために子どもたちと制作した壁画アートのおさかなさんたちが元気よく泳いでいるデザインです。

画像提供: 二子玉川エリアマネジメンツ

名称
Mizube Fun Base(兵庫島公園内)
所在地
世田谷区鎌田1

この記事を書いた人

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で「子どものアトリエ」を始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」という場を開設、「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開。2021年、岡本から玉川4丁目の空き家(通称たまよん)に1年間入居。2023年、「ゆいまあると3つの磁石」近くに建った家に転居、「あめます舎」と名付けて家開きしている。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク所属。