コーヒーとビールが大好きです。特に、体を動かしたあとに、みんなで飲むのが大好き。どちらもオトナの飲み物かな?
ゴールデンウィーク中は、イベントがたくさんあって、「どうぞのごはん」もおかげさまで大忙し。あちこちで「どうぞ」させてもらいましたが、そのひとつで今回初の試み、崖線の美術館のひとつ「静嘉堂文庫美術館」のお庭の大きな銀木犀の下で「どうぞ」してきました。
「静嘉堂文庫美術館」が開いたのは平成4年4月。私がこの岡本に引っ越してきたのは、平成4年7月。ほぼ、美術館と同じ年数ここら辺に住んでいるということ?!でも、この美術館に頻繁に出入りするようになったのはこの2、3年。子育て中は、なかなか美術館にゆっくり、ということもできなかったし、ちょっと子連れには敷居が高い美術館な感じだった「静嘉堂文庫美術館」・・。それが、たぶん、「饒舌館長」という異名?をもつ河野元昭さんが館長さんとなった2015年頃からだんだん敷居が低くなってきたのでは、という気がします。
(静嘉堂文庫美術館の詳しいことはこちらのサイトで→静嘉堂文庫美術館公式ページ
現在会期中の企画展『酒器の美に酔う』のイベントとしてゴールデンウィークに開催された『静嘉堂ガーデン』。
新緑の美術館の入り口前、大きな銀木犀の下に並べられた白い椅子とテーブル。傍らに停められた二子玉川の地ビール『futakoビール』のキッチンカー。今回、ここで「どうぞ」できることになったのは、この『futakoビール』のナオちゃんに声をかけてもらったから。~ナオちゃんは、地元に住んでいて、高校生の一人息子を育てるお母さん。そして、3年前に、いわゆるママ友と一緒に二子玉川の地ビールを創ったつツワモノ!?・・・。(「二子玉川地ビール」や「futakoビール」で検索すると、いろんな記事が出てくると思います。)
ここらへんで楽しいことをやっているうちに、自然にナオちゃんとも会うことが多くなり、先月もカタリストBAで開催された『みど*リンク』アクションのカンファレンス(報告、交流会)の参加者のみなさんに、ナオちゃんはビール、私は軽食を出したのでした。その後、「静嘉堂でビール出すとき、おつまみ出してくれる?」と声をかけられ、期間中の5月2日、一日だけですが、「どうぞのごはん~どうぞのおつまみ」を持って行きました。
前日に畑を回って野菜を調達。急きょ、引き取り先を探していた「有難豚(ありがとん)」の無添加フランクフルトの購入を決めて、当日の朝に上祖師谷の吉実園さんの近くの駐車場で受け取り、静嘉堂ガーデンへ。
その日は二子玉川で何かやるときはなにかとお世話になるまっつんが、futakoビールのキッチンカーに。平日でちょっとくもった2日。のんびりと、でもちらほらと、地元から、遠くから、ちょうどいい感じにお客様が訪れてくれました。
プレートを持って行く時に、「お近くですか?」とか「これは、東日本の震災で流された養豚場の母豚さんが、祖師谷の吉実園さんというところにやってきて、そこで産まれて育った豚さんなんです」とか、お話しするのもとても楽しい。ベビーカーを押してくる若いご夫婦、犬連れのご近所さん。
とはいえ、まちで「お酒を出す」というのは何かとハードルが高い。特に昼間から、野外で、となると、「子ども達のいるところでお酒を飲むなんて」と怒られたりすることも。そういう方は、きっと、酔っ払って「楽しくない」結果になってしまった経験や、そういう現場に出逢ったりしたんだろうなあ、と思います。お気持ちはわからなくもない。でもなにごとも「絶対ダメ」というのは何か優しくないし、楽しくないなあと思います。人は、みんな、なんでもかんでもできるわけではないし、いろんな弱いところを持っていて、失敗を繰り返してしまうような気がするから。
もちろん、子ども達(未成年)がお酒を飲んだりするのは、心身の発達、成長段階でよくないことだと思うけれど、お酒を飲んで楽しんでいる大人たちと一緒に過ごすことは悪いことではないと思うし、たいていの大人は食べて、飲むことでよいコミュニケーションを生み出すことができるのではないかなあと。
私たちの周りには、少し、照れ屋さんだったり、控えめだったりして、自分の意見を言ったり、自分のことを話したりすることが得意でなかったりする人もいて、そういう人たちと乾杯しておいしいものを食べて、ということでいろんなお話しができたり、新しい繋がりが生まれたり、ということが、少なからずあるように思います。
そして、大人たちが楽しくお酒を飲む場が野外であると、そこで、子ども達も室内よりも自由に楽しく過ごせるといういいところがあるかなあと思います。気持ちいい風に吹かれながら、大人たちは会話を楽しみ、子ども達は自然と遊ぶことができるから。
楽しく過ごす大人たちとともに過ごすことができると、子ども達は「早く大人になって、自由にあんなふうに楽しく過ごしたい」と思うようになるのではないかなあ。
子ども達の、「あんなふうなオトナになりたい」という気持ちは、生きる原動力になるように思うのです。私は子どものとき「早く大人になって自由に楽しく過ごしたい」と思っていたから。
私の父はお酒が大好きでした。いろいろ変わったところもあったし、お酒での失敗もたくさんあって、母にはいつも叱られていました。宮沢賢治が好きで山頭火のように生きたいと言っていましたが、自宅で亡くなりました。嚥下が悪くなってしまって最後は、食べたり飲んだりが不自由で衰弱していったのですが、「お酒飲む?」と聞くと、嬉しそうにうなづいてなめるようにしていました。私は物知りで優しい父が大好きでした。父とは全然違う大人になってしまったけれど、父と同じようにお酒が好きだし、お酒が好きな人、飲まなくてもそういう場が好きな人は、なんだか優しくてちょっとだけ弱いところがあるような気がして(だから優しいのかもしれない)好きです。
さて、今日は子どもの日でした。
子ども達の健やかな成長を願う日。子ども達に「こんな風になってほしい」という人ではなくて、「あんな大人になりたい」と思ってもらえるようなそんな人になれたらいいなあ。
昨日今日、静嘉堂ガーデンは大盛況だった様子。こういう優しくて楽しいオープンな場が、まちのあちこちにあったら嬉しいな。
今回はガーデンで出したせたがや野菜の中で何人かにレシピを聞かれた『にんじんのピクルス』をご紹介
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■にんじんのピクルスレシピ■
・ピクルス液を作る
・酢、水同量くらい、(カップ1づつくらい)
・砂糖、塩、黒胡椒、適当
・ひと煮立ちさせて冷まします。
・オリーブオイル、鷹の爪を加えて、にんじんを漬け込みます。
※好きなお野菜なんでも漬けてみて♪
PONのぐっときちゃった!#3 静嘉堂文庫美術館『GWビアガーデン&カフェ 静嘉堂ガーデン』、企画展『酒器の美に酔う』
http://futakoloco.com/column/pon/5845/
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