お久しぶりです!TAMAGAWA BREW実行委員会です。前回のBREW通信からなんと1年もの間ご無沙汰してしまいました。
TAMAGAWA BREW vol.3を2019年9月27-28日に開催し(レポートはこちら!)その翌々週に台風19号が襲来。河川敷の風景が一変してしまいました。住民の立ち入りも長らく規制され、公共による復旧を待つうちに、早春から新型コロナウイルス感染症が拡がり始めました。
2020年のBREWの活動も慎重に検討せざるを得ない状況が続く中、兵庫島公園の玄関ともいえる兵庫橋近くにあった「BREWの風景のシンボル」桑の木が、7月9日に伐採されました。最近兵庫島公園にいかれた方は、桑の木がなくなっていて驚かれたのではないでしょうか。
今回のBREW通信では、その桑の木を愛してやまなかったBREWスタッフによる、「看取り」立ち合いの記録をお届けします。
【台風19号での大ダメージ】
あれだけの大水でしたから、桑の木にもおびただしい萱類やゴミがひっかかっていました。公園管理事務所へは清掃ボランティアの申し出がいくつもの団体からあったようでしたが、衛生安全面から認められていませんでした。BREW事務局も「桑の木救出たくらみ大作戦!」の妄想は抱きましたが、控えることにしました。
【春がきて再生を祈る】
コロナ禍の春。桑の木に引っ掛かっていたゴミは取り除かれ、新緑が芽吹いてきました。枝がずいぶん折れて弱ってはいましたが、生きてくれていた!と嬉しく思っていました。ところが、6月になると上の方の葉が枯れてきている様子が見られ、剪定するなど手入れをしないとまずい感じになってきました。
【新たに植樹ができないのならば、なんとか延命を】
河川敷内の樹木は、「実生」といって種から勝手に生えたものです。基本的に新たに植樹をすることができない決まりになっています。募金を集めるなどして、枯れ枝を払い、なんとか延命の作業ができないか…これまでBREWのたびに、真っ暗な公園にひとときのあかりが灯る景色をつくらせてもらってきたことを公園管理事務所にお伝えし、相談にのってもらいました。
ありがたいことにその思いをくんでくださった公園管理事務所が、現地を確認してくださったのですが、なんと、弱ってきた樹に蜂の巣ができてしまっているとのお知らせ。「このままでは公園利用者にとっても危険である」との判断から、急きょ伐採が決まり、私たちも看取りの場に立ち会うことをお許しいただきました。
伐採の最中、たくさんのキボシカミキリが桑の木から飛び出てきました。切った枝を焚火の薪に譲り受けたいと希望していたのですが、残念ながら虫喰いの木では適さず、処分ということになりました。
こうして、いつの頃からかこの地に根付いた桑の木は、切株だけになりました。幹の年輪を見てみたら、20~30歳ぐらいのようでした。
桑の木がいなくなってしまった兵庫島公園の風景にはまだ慣れません。灯りのともった姿をときどき思い出しながら、また新しい景色をつくっていければと思います。切株からはもうひこばえが出てきていますから、いつかまた桑の木に灯りがともせるようになるかもしれません。
さて、2020年のTAMAGAWA BREW、少しスタイルをかえて開催しようとしています。まだまだ先行きがみえないコロナ禍ではありますが、準備が整いましたら、公式サイトやFACEBOOK、Instagramでお知らせします。これからもたくらみつづけるTAMAGAWA BREWにどうぞご参加ください!
(スタッフ*みき)
- 名称
- 兵庫島公園
- 所在地