よく晴れた秋の空の下、「みずべのアトリエ」を開催しました。
今回の「みずべのアトリエ」で出展してくれたのは、私がだいたい15年くらいやっている「子どものアトリエ」に通ってきてくれていたり、ずっと関わってきた「せたがや水辺の楽校」や、地域の外遊びや「おでかけひろば」、児童館などで出会ってきた大人たち、子どもたち。これまで、コラム「どうぞのごはん」で書いてきた部分もありますが、2人の娘たちを育てている中で出会い、家族のかたちが変わる中で一緒に悩み、活動してくれた仲間たちです。
私は、世田谷区大蔵の「ゆいまあると3つの磁石」という場で、子どものアトリエをやったり、お弁当をつくったりしています。(二子玉川から成城学園方向に3キロくらいの場所になります)「ゆいまあると3つの磁石」は、ケータリングと菓子・パン営業の許可を持っていますので、そちらでお菓子を作ってもらいました。現在は子育て真っ最中のママさんで特にお勤めはしていませんが、もともと菓子製造(特に和菓子作り)を専門にやっていた方です。
ハンドメイドの品々は、「つくる」ことが好きで、デザインフェスタに出展したりお店に卸したりなどしながらずっと「手作り」を続けている人に声をかけました。「すごく素敵な作品がたくさんあるね」と楽しんでもらえました。(ゆいまあると3つの磁石に関わる作家さんたちは、とても素敵なモノを作ってくれるのです)
「みずべ」という空間は、だれもが自由に使える場です。「だれでも自由に」というのは、簡単そうで難しい。「だれでもの自由」は、ひとりひとり、関わる「全ての人の自由」が保証されなければ、成り立たないからです。「全ての人の自由」は自分と自分以外の人への尊重の気持ちの上に、やさしさや寛容さの中で得られるものだと思います。
私の投稿を見て、初めてこの水辺に来てくれた友人が、「なんだか、初めてなのに、みんな優しくて前からの知り合いみたいにあたたくて、とても楽しい」と、喜んで店番までしてくれました。あーうれしい。あちらこちらから「なんか手伝うことある?」と声をかけてもらいました。ふつうにお店をやっていたら、そんなことってあり得ませんよね。
「みずべのアトリエ」、のコンセプトは、自然とアートとフェア&コミュニティトレード。
自然とアートは、毎日の暮らしをハッピーにするために欠かせないもの。そして目に見える現実の世界は、トレード(売買・交換)で成り立っていて、トレードと切り離して毎日の暮らしを考えることは、ほぼ不可能でしょう。
トレードと切り離しては暮らしていけないのであれば、せめて、搾取のないフェアなトレード、どうせ買うなら顔の見える関係性、コミュニティの中でトレードしたいと思っています。
吹く風はとても優しかったです。子どもも、若者も、おとなも、み~んな笑顔で楽しそうでした。「ひさしぶりにここに来て、すごくいい時間を過ごした」「いつもやっているの?」「どういう場所なんですか?」「今度はいつ?」いろんなことを聞かれて、いろんな人とお話ししました。
おまつりとかイベントとかという場ではないけど、毎日の生活ともちょっと違う、そこには、日常と非日常のあいだくらいのゆるくてでもちょっとワクワクするような空気が流れていました。
MizubeFunBaseレンタルスペースの公募のタイトルは「一緒に場をつくる仲間を募集します」でした。仲間になれたかな。
紙と絵の具を持って行くだけで、こんなふうな空間になるなんて、やっぱり、アートってすごいなあ。
11月末で終了するMizubeFunBase。「みずべのアトリエ」は一回きりで終わりにしようと思っていたけど、あんまり楽しかったので、もう1回11月27日に出展することにしました。
みんなのみずべに優しい風がまた吹きますように。
- 名称
- MizubeFunBase
- 所在地
- 東京都世田谷区玉川3丁目2−1