【生きることはアートだ!15】みずべのアトリエ~日常と非日常のあいだ~

よく晴れた秋の空の下、「みずべのアトリエ」を開催しました。

午前中は風もなく、私のお手製タープ登場!(タープ部分だけなくしてしまったので、頂き物の布地を縫い合わせて作りました。)撮影:こばなお
タイソンの「ディアボロ貸し出し大道芸体験」は、一日中大賑わい。タイソンはごはんも食べてないのでは?とちょっと心配・・でも生き生きしているタイソンは止められない。小2の時にタイソンに大道芸を教わっていたという少年が中学生になって会いにきてくれた。投げ銭も入っていたようで、ほんとによかった。みなさんありがとうございました。(撮影:こばなお)
オトナもコドモも一緒になって自由に絵を描いてくれました!
みずべのアトリエで絵を描いていたふたり。その声は?「あゆみせんせい!?」ということで、小学生の時に水泳を習っていた現在高校生がなんと偶然の再開!!!パチリ!!

今回の「みずべのアトリエ」で出展してくれたのは、私がだいたい15年くらいやっている「子どものアトリエ」に通ってきてくれていたり、ずっと関わってきた「せたがや水辺の楽校」や、地域の外遊びや「おでかけひろば」、児童館などで出会ってきた大人たち、子どもたち。これまで、コラム「どうぞのごはん」で書いてきた部分もありますが、2人の娘たちを育てている中で出会い、家族のかたちが変わる中で一緒に悩み、活動してくれた仲間たちです。

小学生くらいの女の子が描いてくれたお花畑。とっても素敵!

私は、世田谷区大蔵の「ゆいまあると3つの磁石」という場で、子どものアトリエをやったり、お弁当をつくったりしています。(二子玉川から成城学園方向に3キロくらいの場所になります)「ゆいまあると3つの磁石」は、ケータリングと菓子・パン営業の許可を持っていますので、そちらでお菓子を作ってもらいました。現在は子育て真っ最中のママさんで特にお勤めはしていませんが、もともと菓子製造(特に和菓子作り)を専門にやっていた方です。

みたらしだんごや、クッキーなどたくさん作ってくれました美味しかった~

ハンドメイドの品々は、「つくる」ことが好きで、デザインフェスタに出展したりお店に卸したりなどしながらずっと「手作り」を続けている人に声をかけました。「すごく素敵な作品がたくさんあるね」と楽しんでもらえました。(ゆいまあると3つの磁石に関わる作家さんたちは、とても素敵なモノを作ってくれるのです)

次女のママ友?という言い方が正しいのか・・・。振り返ればもう20年もお友達。今は着物のリフォームを中心にチクチクしているけど、今回はサロンスカートを出展してくれました
バターナイフとアクセサリー。アトリエに通ってくれていた子のお母さんの作品
ステンシル作家PONちゃんの作品。POPもかわいい~

「みずべ」という空間は、だれもが自由に使える場です。「だれでも自由に」というのは、簡単そうで難しい。「だれでもの自由」は、ひとりひとり、関わる「全ての人の自由」が保証されなければ、成り立たないからです。「全ての人の自由」は自分と自分以外の人への尊重の気持ちの上に、やさしさや寛容さの中で得られるものだと思います。
私の投稿を見て、初めてこの水辺に来てくれた友人が、「なんだか、初めてなのに、みんな優しくて前からの知り合いみたいにあたたくて、とても楽しい」と、喜んで店番までしてくれました。あーうれしい。あちらこちらから「なんか手伝うことある?」と声をかけてもらいました。ふつうにお店をやっていたら、そんなことってあり得ませんよね。

「みずべのアトリエ」、のコンセプトは、自然とアートとフェア&コミュニティトレード。

フェアトレードとは、途上国で作られた原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」です。

自然とアートは、毎日の暮らしをハッピーにするために欠かせないもの。そして目に見える現実の世界は、トレード(売買・交換)で成り立っていて、トレードと切り離して毎日の暮らしを考えることは、ほぼ不可能でしょう。
トレードと切り離しては暮らしていけないのであれば、せめて、搾取のないフェアなトレード、どうせ買うなら顔の見える関係性、コミュニティの中でトレードしたいと思っています。

マサイのおかあさんが作ったブレスレットを購入し、フェアトレードを啓もうするわれらがコバナオ編集長

吹く風はとても優しかったです。子どもも、若者も、おとなも、み~んな笑顔で楽しそうでした。「ひさしぶりにここに来て、すごくいい時間を過ごした」「いつもやっているの?」「どういう場所なんですか?」「今度はいつ?」いろんなことを聞かれて、いろんな人とお話ししました。

プラレール駄菓子屋は、子どもたちのお店。ごちゃまぜラーニングセンターの子どもたちが考えた駄菓子屋さん。子どもたちはお店やさんが大好きです。
じっとしていては売れないので、「駅弁方式」で売り始めたふたり(撮影:こばなお)
「せたがや水辺の楽校」スタッフのレナトもふらりと現れて、鳥の観察。帰り際には、子どもたちに追いかけられて全力疾走していました

おまつりとかイベントとかという場ではないけど、毎日の生活ともちょっと違う、そこには、日常と非日常のあいだくらいのゆるくてでもちょっとワクワクするような空気が流れていました。

自転車リヤカーでやってきてくれた天然酵母のパン「ほっぺ」さん
かわべ農園の作物も売りました!

MizubeFunBaseレンタルスペースの公募のタイトルは「一緒に場をつくる仲間を募集します」でした。仲間になれたかな。

紙と絵の具を持って行くだけで、こんなふうな空間になるなんて、やっぱり、アートってすごいなあ。
11月末で終了するMizubeFunBase。「みずべのアトリエ」は一回きりで終わりにしようと思っていたけど、あんまり楽しかったので、もう1回11月27日に出展することにしました。

オマケ:片付け間際にいた出展者でパチリ。撮影の時だけマスクをとりました(撮影:こばなお)

みんなのみずべに優しい風がまた吹きますように。

あゆみちゃん(年齢不詳)作

名称
MizubeFunBase
所在地
東京都世田谷区玉川3丁目2−1

この記事を書いた人

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。