【Pon’s Works】#29 新年のご挨拶: “ひじかけイスのような絵を描いて生きていく”

2022年 あけましておめでとうございます。

二子玉川周辺に住み始めてもうすぐ18年、イラストレーターとデザイナーをしているポンです。

私は絵を描いたりデザインしたりするのが大好き。新年のご挨拶はふだん思っていることをアウトプットしてみました。なぜなら遠慮がちになる自分だから。自分なんて恐れ多いと思っているうちに、人生が終わってしまうと思ったら、とっても、とっても、もったいない。

画家アンリ・マティスは「私は人々を癒す肘掛け椅子のような絵を描きたい」と言葉を残してくれました。自分が何をしたら良いのか迷った時の灯台になってくれている大好きな言葉です。

なかなか思い通りにならないのが人生ですが「身近な人を癒す肘掛け椅子のような絵を描きたい」っと、ここらへんで胸を張って言っちゃいます。そうやって丁寧に過ごしていきたいと新年に思うのでした。

イラストモチーフは、家の中にあるものから選んだ「トラの置物と柚子」です。それにまつわる物語をちょっとだけお届けします。

モチーフ01:「トラの置物」

夫の干支は虎。25年ぐらい前にトランジットで降りた台湾の空港で買ったトラの置物。一目惚れみたいに気に入って即買いだった。2人でお金を貯めてバックパックを担いで旅に行っていた頃だ。今思えば香港とハワイしか知らない私に色々見せてあげたいと、格安航空券だけ買って計画を練ってくれた夫。その当時それがうれしかった事も思い出した。押入れにはその頃の思い出の品がたくさんあったっけ。

モチーフ02:「柚子」

毎年、暮れに母が宅配で送ってくれる。箱の中には、お醤油、ミカン、年越しそば、お菓子、ビニール袋いっぱいの柚木がギューギューに入ってた。柚子は豊作だったようだ。実家の長い廊下に面した苔の生えた庭は、2段になっていて奥の中央に背の高い松が主のようにドーンといる。柚子の木はその横で黄色い実を付ける。「家は寄せては返す波のようだよ」と東京へ上京する高3の私に、他界した祖母が言ってたっけ。家族を波に例えて、増えて、減って、減って、減って、、。大雪の実家を懐かしく思う。コロナや子ども達の受験が明けたら、ザブーンっと家族そろって会いに行こう。

この記事を書いた人

本城晴美

イラストレーター/デザイナー/ハンドメイド作家/NPO法人せたがや水辺デザインネットワークスタッフ/ポンこと本城晴美。富山県生まれ。セツモードセミナーで絵を学ぶ。キャッチ&エラーで好きなことをとことん派。多摩川の自然と子どもが大好き。みんなでモノづくりを楽しみたい。