【ゆかが行く!】2年ぶりの静嘉堂文庫美術館@世田谷岡本「饒舌館長ベスト展」内覧速報レポート

岡本の国分寺崖線に佇む「静嘉堂文庫美術館」は、2021年6月を最後に展示室を丸の内へ移転しました。最後の展覧会「旅立ちの美術展」から2年ぶりの企画展がなんと「8日間限定」で、再び当地で開催されるとのお知らせをいただきました。会期前日の5月19日に内覧する形で取材をさせていただきましたので、早速レポートします。

さて、期間限定8日間(短い!!)の同展は、名物「饒舌館長」こと河野元昭館長の選んだ名品18点に安村敏信副館長が選んだ「友情出演」5点を加えた計23点の展示がされています。

河野元昭館長の就任8年目と傘寿(80歳)を祝して安村副館長発案で企画されたとのことですが、展示室のある建物は30年程度の築年数であり、空調設備のリニューアルなども行われていたことから、丸の内への移転後の利用方法を検討する中での「トライアル」ということで、急遽実現したのだそうです。

俵屋宗達、尾形光琳、野々村仁清…国宝・重文指定財盛りだくさん!

そんなわけで今回展覧会はプレス内覧会は行われなかったのですが、静嘉堂文庫に昔からいらしてくださっているファンの方々、地域の方々にもぜひ来ていただきたいとのことで、特別にfutakoloco編集部向けに準備中のお忙しい前日にご案内をしていただけたのでした。会期中は撮影不可ですが、会場には国宝「源氏物語関屋澪標図屛風」(俵屋宗達)や重要文化財「芸妓図」(渡辺崋山)、重要文化財「色絵吉野山図茶壺」(野々村仁清)など、静嘉堂文庫美術館ならではの豪華なラインナップがずらり。特別に写真撮影の許可をいただいたので、何点かご紹介します。

国宝 俵屋宗達「源氏物語関屋澪標図屏風」 今年度の公開は、この展示会のみだそうです!お見逃しなく! 撮影:こばなお

アートは自然とともにあると常々思っているのですが、特に日本の四季折々の自然が表現された日本画はほんとうに美しい。

尾形乾山「色絵定家詠十二ヶ月花鳥図色紙皿」
お皿の裏には、歌が書いてあります。鏡を使った展示。
円山応挙「江口君図」。今回のチラシで「私も居るので来来来来!」と謎の呼びかけをしている美女にも会えたので、記念撮影していただきました。私としてはこの象さんが超お気に入り。饒舌館長の卒論テーマは「円山応挙」だったそう。 撮影:こばなお
野々村仁清「色絵吉野山図茶壺」 友情出演(安村副館長選)撮影:こばなお

饒舌館長ギャラリー・トークやサイン会も

会場入口には「饒舌館長」80年の軌跡(年表)も!

今回、特別に営業再開する併設のミュージアムショップには、館長の著書と同展図録の棚が用意されています。初日20日の13時から「饒舌館長サイン会」も行われるそうですよ!

また、「饒舌館長大いに語るギャラリートーク」は5月20日(土)・5月28日(日)いずれも14時から開催。美術館の入場券で聞くことができます。私が河野館長のトークを聞いたのはいつかな~と探してみたら、2019年の11月でした。

河野館長のトークを取材した際の記事
こ、これは!!「旅立ちの美術展」で見た河鍋暁斎の「地獄極楽めぐり図」ではないか??ムム。今日は買わずに帰ったけど、やっぱり買うべきだったか・・?
こんなかわいいオリジナルグッズも販売されています

なお、丸の内の静嘉堂文庫美術館では、引き続き特別展「明治美術狂想曲」を開催しています。2拠点でのそれぞれの展示を楽しめるなんて贅沢ですね。丸の内での展示詳細については同館公式サイトでご確認ください。

河野館長、傘寿、そして館長8年目、おめでとうございます!!ますます饒舌にお願いします~!!岡本での企画展、ありがとうございます!!

なんとも贅沢な背景で記念撮影をさせていただきました!

【開催概要】

開催期間:2023年5月20日(土)〜28日(日)ただし5月22日(月)は休館日
開館時間: 午前10時〜午後4時30分 入館は閉館の30分前まで
入館料: 1,000円(高校生以下無料)障がい者手帳をお持ちの方は700円(同伴者1名無料)

今回展覧会の開催情報はこちらの記事へ

名称
静嘉堂文庫
所在地
東京都世田谷区岡本2-23-1

この記事を書いた人

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開。2023年、「ゆいまあると3つの磁石」近くに建った家に岡本から転居、「あめます舎」と名付けて家開きしている。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク所属。