どうぞのごはん♯23 クランベリーとクリームチーズの白パン

フェースブックや、ラインで、古い友人をみつけたりすることがあります。「パンの会」はそんなひょんなことでみつけた古い友人たちと開いた会。

「ゆいまあると3つの磁石」でパン講座。食パン、丸パン、クランベリーとクリームチーズのパンの3種を焼きました。

大阪には、次女が生後6か月、長女が4歳の時から5年間住んでいました。長女は3月31日生まれ。3歳と1週間で私立の幼稚園に入れたのですが、泣いて泣いてなかなか幼稚園に通うことがでませんでした。夏がすぎようやくなんとか通えるようになったころ妹が生まれ、翌春には引っ越し、転園。新しい土地でまた幼稚園に通えずに泣き、、と、今思えば、大人だって新しいコミュニティに加わったり、住んでいる環境が変わったら、不安で仕方がないもの。なのに、この世に生をうけてたった3年だった娘に自分たちの都合で新しい服を着せ、母親と引き離し、幼稚園に行けとほおりだし、なんてひどいことをしてしまったのだろうと思います。娘にとっては、自分だけ家からほうりだされて、いきなり家にやってきた赤ちゃんにママは奪われた挙句、ある日突然住んでいる家も街も変わり、知ってる人が一人もいない知らない場所に連れていかれ、「今日からここの子ども達と仲良く遊びなさい」と言われても何がなんだかわからなかったろうな、と、園バスに乗りたくないと泣いていた姿を思い出しては申し訳ない気持ちでいっぱいになります。ごめんね。でも、ただただ一生懸命子ども達を育てようと思っていただけだったの。(いいわけですが)

お昼を挟んだ会だったので、途中で「どうぞのごはん」クリームシチューを食べました。

いいわけしつつ、そんな大阪暮らしの時、次女を「ナースリースクール」という小さな幼稚園のような教室に通わせていたのですが(次女が卒園した翌年には子どもが集まらずになくなってしまいました。)そこにはとても暖かい先生と、楽しい「ママ友」がいて、いい思い出がたくさんあります。子ども達を認め、見守り、決して制限したり、叱ったりしなかった優しい田中先生。お元気かな。

焼く前の食パンたち

ナースリースクールに通っていた子どもは8人くらい、ママ友たちはとても仲良しでした。だれかの家で一緒にご飯を作って食べて、子どもはお風呂もはいっちゃえ~みたいな毎日でした。今や「まゆみ先生」になった今回のパンの会の講師、まゆみさんともよく家を行き来していました。当時(20年くらい前)パン教室に通いはじめたまゆみ先生は、パンつくりにはまってしまい、パンの捏ね器や、学校給食で使っているような大きなアルマイトのバットまでそろえて、毎日メロンパンだ、食パンだ、アンパンだ、と作り、よくごちそうしてくれました。次女と同じ歳のお嬢さんが2歳の頃に出会い、そのころに、もう中学生と5年生のお子さんがいたまゆみ先生は、子育てに四苦八苦していた私に「だいじょぶだいじょぶ」とカラカラと笑ってくれる明るい先輩ママでした。2歳の娘たちが2人で部屋に入って静かだな~と思ってのぞくと、部屋がティッシュペーパーだらけになっていたのだけど、あんまり楽しそうで、4人で大笑い、なんてこともありました。どうぞのごはんの原点にいる友達のひとり。

「ゆいまあると3つの磁石」のオーブンでふっくら焼けた食パン

そんな仲良しのママ友も、暮らす場所が変われば疎遠になっていきます。年賀状のやりとりや、メールで近況を報告しあい、今年こそは会おうね~なんて言っていても、会ったら10年ぶり、なんてことはざら。子ども達を中心にした家族のような濃い関係も、近くに暮らしていてこそです。みんな、毎日の暮らしに一生懸命ですから。

メインのクランベリーとクリームチーズのパンを焼く前に2種のパンが焼きあがりました。

私たち家族より先に東京に戻ったまゆみさん一家。フェイスブックで見つけたときは、たまプラーザでパン講座を開くパンの先生になっていました。ほぼ20年ぶり。プロフィール写真が全く変わっていなくて、すぐわかりました。

あるとき、まゆみ先生のインスタグラムで「クランベリーとクリームチーズのハイジの白パン」があがってきて、これは、絶対作って食べたい!と思っていた矢先、もう一人のナースリーでのお友だちAKOちゃんをラインで発見。3人で会おう!となって、どうせ会うならパン作ろう、だったら、ほかのパンを作りたい人に声をかけよう、となったのが今回のパン講座。

じゃじゃーん。低温で焼いたハイジの白パン。中にクランベリーとクリームチーズが入っている。

当日、朝、二子玉川にまゆみ先生を迎えにいって20年ぶりに再会した私たち。「実はもう孫がいるのよ~」という爆弾発言(まあ、いてもおかしくはない。一番上のお嬢さんはもはや30歳・・)とともに、車中の10分間でまるで昨日まで一緒にあそんでいたかのような親しさが戻ってきたのでした。

二子玉川のちょっと奥、大蔵5丁目に引き寄せられた3歳から?歳の女子9人でワイワイガヤガヤ楽しい一日。みんなが捏ねて「ゆいまあると3つの磁石」のまほうのオーブンで焼いたパンは、どれが誰の作ったパンなのかわからないくらいどれも良い出来で、パン屋さんのパンみたいでした。

大家さんちの小さなパン屋さんも参加してこねこね
朝、畑のおじさんに「パン食べてえんだよ」と言われたので、持って行ってもらったら、いきなりパクリ。

とってもおいしいパンを食べながら、『「好き」ってすごい』という思いを強くした私。まゆみ先生が、「パン作り、続けててよかった!」と言ってくれたのが印象的でした。

今日はひな祭り。大家さんのご実家の玄関にお雛様を飾ってもらいました。どうぞ、子ども達が健康に育ちますように・・。

■クランベリーとクリームチーズの白パン~まゆみ先生のレシピ~■

国産強力粉(はるよこい) 100グラム

セミドライイースト     1グラム

砂糖          10グラム

塩           1グラム

バターミルク       5グラム

バター          10グラム

水           65グラム

クリームチーズ・クランベリー

 

・材料を全部混ぜて捏ねる(粉類→お水→バターの順に)

・一次発酵(40度で30分)

・ケッパーで4等分に切り分けて丸める

・生地を平たくつぶしてクリームチーズとクランベリーを包むように入れてまるめる。

・仕上げ発酵(35度で30分)

・粉をふるいで表面にふって、160度に余熱したオーブンで12分焼いてできあがり。

どうぞのごはん♯22 ざくざくオートミールクッキー♪

http://futakoloco.com/column/murakami/5128/

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この記事を書いた人

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で「子どものアトリエ」を始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」という場を開設、「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開。2021年、岡本から玉川4丁目の空き家(通称たまよん)に1年間入居。2023年、「ゆいまあると3つの磁石」近くに建った家に転居、「あめます舎」と名付けて家開きしている。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク所属。