どうぞのごはん♯5 ジビエシチュー50人前@原っぱ

もうすぐ、私たちの多摩川にマルタウグイがやってくる(はず)。去年の3月5日も、二子玉川エリアマネジメンツさんにお声がけいただいて、「かわのまちアクション〜マルタウグイの産卵床づくり」をやった。

私は、九州の大分育ちだけど、大分川はPCB汚染、海は埋め立てられて新日鐡に、という時代に子どもだったので、もともとは川にも自然にも全然詳しくなく、年に一回キャンプに山に連れて行かれるくらい(かなりスパルタなキャンプだったけど…その話はまた機会があれば)。ここ、多摩川のほとりに住み始め、子育て中にPTAに関わったことをきっかけにして、「きぬたまあそび村」でアートをやらせてもらうようになり、「せたがや水辺の楽校」のメンバーとなった。そして、この辺に住む河川の専門家(あめますさん)や、やたら魚やら虫やら樹木やらに詳しいおじさんたちに感動し、そういうステキな専門家の人たちとこのまちの子どもたちが出会う機会があれば、と思いながら、こういう、多摩川の自然の中で過ごすようなことに関わり始めてからは、既に15年くらい経っている。そうして関わってきたけれど、自分の産んだ子どもたちはちょっと成長しちゃっていてほとんど参加してくれなかったので、なんというかまちの子どもたちと過ごすことで自分が勝手にもう一度子ども時代を生き直させてもらったように思う。

15年も、なのに。
マルタウグイの遡上を見たのは昨年が始めてだった。
マルタのような大きな魚がオレンジに光りながら、川面を埋め尽くす。たまたま春休みで帰省していた次女が、生まれてはじめて胴長を着て多摩川に入ってそれに見入った。家から自転車で10分もかからない場所で、そんな光景に出逢えるなんて。聞くと見るとは大違い。
その気持ちってたぶん、実際に見た人にしかわからないんじゃないかなあ。

そういうわけで、今年もマルタウグイをお招きするために「かわのまちアクション〜マルタウグイの産卵床づくり」が二子玉川エリアマネジメンツさんの主催で行われ、私は産卵床づくりのあとの「水辺ごはん会」を担当させてもらった。今回は岐阜の郡上明宝からの、鮎焼きと、メインに猪炭焼き、ジビエシチュー。定員は40名だったけど、締め切り3日前には満席。
ありがたや、ありがたや。
郡上の食材やジビエについての詳細は、また次の機会にお話するとして、今回改めて感じたことが一つ。
みんなが産卵床づくりをしている間に、原っぱで火を起こして、お湯を沸かして、食材を切ってシチューを作ったのだけど、そのときになんだか「だいじょうぶだ〜」という気持ちが湧いてきた。
人には、オトナでも子どもでも、その時その時、その人その人なりに、悩みとかなんとなくの不安とかがあるんだと思う。もちろん、私自身もそう。そういうのが、原っぱに来て、火を起こして、ごはんを作って、みんなで食べたりしていると、なーんとなく、「だいじょうぶだ〜」という気持ちになってくるからフシギ。

信じられないかもしれないけど、ホントだよ。やってみたらわかる。
それから、いつも原っぱで一緒に遊んでるトモダチ、水を汲んだり、火の番をしたり、手伝ってくれた。長い間いろんなことをやってると、そういう嬉しいことに何度も出逢える。

今年もたくさんのマルタウグイがやってきますように。

■ジビエシチューレシピ
■鹿、猪などの野生動物の処理済みの肉適宜
・冷凍から少し溶けたくらいのものを、ぬるま湯で洗って血を流して切りやすくします。
・炭火焼きに使う場合は半解凍くらいで5ミリ厚さくらいに切ります。
・シチューに使うお肉は一口大に切ってから、赤ワインと一緒に圧力鍋で加圧します。鍋にセロリとか入れてもいい。
ここまでは前日におうちで。
■お湯を火にかけて沸かしておきます。
■野菜を適当に切ります。タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、セロリ、など。
■前日に煮込んだお肉と、切った野菜をダッチオーブンに入れて、赤ワインを入れて火にかけます。
■お芋が柔らかくなったら、大きな鍋に移して、缶詰のトマトを入れます。もちろん、ホントのトマトでもいい。
■沸かしたお湯を入れて、ウースターソース、ケチャップ、塩、コショウ、砂糖などで味を整えます。
※今回は50人分と思い、赤ワインは1.5リットルくらい、カットトマト缶6缶、ウースターソース1リットルくらい、ケチャップ1キロくらい、使ったように思います。どうぞのごはんはテキトーなので、分量はテキトーでゴメンなさい。

かわのまちアクション, コラム マルタのキモチ, どうぞのごはん♯4 べっこう飴, どうぞのごはん♯6カレーライス

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どうぞのごはん♯4 べっこう飴,

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水辺ごはん会「ジビエシチュー」撮影こばなお

名称
せたがや水辺の楽校原っぱ
所在地
世田谷区鎌田2丁目地先

この記事を書いた人

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。