【こばなおが行く!】新型コロナワクチン予防接種レポート:日産玉川病院

はじめに:世田谷区のワクチン接種状況について

 2021年春ごろから世代別に接種が始まった、新型コロナワクチン。2021年8月31日現在、12歳以上の世田谷区民31万8,962人が2回目のワクチン接種済みです。これは、対象区民人口(83万2,848人)の38.3パーセントの割合です。

 年齢別接種率でみると65歳以上(対象人口18万5,902人)は86.3パーセントとなっていますが、ゴールデンウイーク後から接種券の配布が始まった50代以下になると数字は下がり、50~59歳(同13万8,134人)は34.3パーセント、7月上旬開始の40~49歳(同15万5,278人)が21.3パーセント、以降30~39歳(同13万1,270人)では18.0パーセント、20~29歳(同11万7,375人)が15.2パーセント、12歳~19歳(同5万6,871人)は6.0パーセントになっています。(出典:新型コロナワクチン年代別接種状況 世田谷区公式サイト)

 国が発表した数字(8月30日時点)は、総接種率は45.1パーセント、うち65歳以上は87.4パーセントで、世田谷区よりも少し上回っています。(出典:新型コロナワクチンについて 首相官邸公式サイト)

 働き盛りで交通機関を利用した移動も多いとされる40代の一人であり、東京2020オリンピックも開始目前という時期に接種券を手にした私・futakoloco編集長のこばなお。ワクチン安全性への不安なども時折報道で目にする中、ここは体当たりでワクチン接種レポートを行い、地域の皆さまの参考になったら!ということで、取材に行ってきました。

 注)レポートはあくまでも記者個人の体験によるものであり、実際の接種については、状況や個人によって異なります。

いざワクチン接種、緑あふれる玉川病院へ!

日産玉川病院入口(世田谷区瀬田)

 接種会場は、集団会場ではなく玉川地域の個別会場(医療機関)で最も自宅から近い「日産玉川病院」を選択しました。私は特に基礎疾患などは有してはいませんが、いざという時の対応と自宅から徒歩で行けるという至近性、何より、普段からの信頼感に基づいて、同院への予約を世田谷区新型コロナワクチンコール(電話)で行いました。1回目が7月30日、2回目が8月20日で決定です。(参考:世田谷区新型コロナワクチン接種インフォメーションサイト)

 日産玉川病院は、緑豊かな国分寺崖線に建ち、1953(昭和25)年に開設された中規模の一般病院です。現在の病床数は381床で、救急などの急性期から病気が安定し改善してゆく回復期までを担う病院として「地域に根ざした病院」となることを目指しています。

 参考:玉川病院に関連するfutakoloco記事一覧はこちら

 ワクチン接種当日も、ゆったりとしたのどかな雰囲気が敷地内外に漂っていた同院ですが、実は、新型コロナウイルス感染症発生初期である2020年2月初旬、横浜港を出港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号における感染者の患者受け入れ以来、今年9月までに約420人の入院治療に対応しています。現在も引き続き、コロナ治療のために専用病床を設け、入院患者を受け入れており、PCR検査は累計約8,000件を扱いました。

 「発生初期には心配のお声もいただきましたが、病院全体で経験を積み上げながら治療体制を整え、職員が一体となり、臨機応変に対応できる力がついたと実感しています」と話すのは、地域連携支援室の小野﨑佳彦さん。

 一般向けのワクチン接種は今年6月中旬に開始し、接種券所有者を1日30人の枠で予約受け付け(9月1日現在)、これまでに約1,300回の接種を行いました。

 接種会場は、同院1階の健診センター。受付と待合室は一般外来窓口とは異なります。建物入り口から会場へ向かう院内には、地域の方々から贈られた、医療従事者へのエールが込められた万羽鶴やメッセージカードなどが飾られていました。

 受付で名前を呼ばれたら、個別の診察室で同院の勤務医による接種前問診を受けます。「新型コロナワクチン接種の予診票」と「接種券(臨時予防接種済証兼)」を手渡し、ここで問題が無ければ、同院の外来担当の看護師による注射となります。接種の時間は1分もかからず、接種後15分間は待合席へ移動し待機します。この間に「新型コロナワクチンを受けた後の注意点」の用紙と1回目の場合は「予約票」を手渡され、アナフィラキシーショック症状や翌日等の注意点などの説明を口頭で受けました。

先生の問診を受けているところ

 接種後の感想は「あっという間だったなあ」。それもそのはず、受付から接種まで、待機時間15分を入れても滞在時間はわずか40分でした。

 2回目も同様で、同じ看護師さんが当番で入っていらっしゃったこともあり、「前回と比べて痛くないですか?」などと明るく、ほがらかに聞いてくださったりして、ガチガチに緊張していた1回目(写真参照)よりもかなりリラックス。

 いろいろな人から耳にしていた副反応。私の場合、1回目は接種した腕への強い筋肉痛(2日程度)、2回目は腕の軽い筋肉痛、頭痛と眠気(翌朝には解消)でした。高熱が心配で、体温計や経口補水液などの用意もしていましたが、いざとなってもカルテのある玉川病院はすぐそば!という安心感のおかげもあったのか、結果的に日常への支障はほぼきたさずに接種を終えることができました。

看護部長・高橋由美子さんからのメッセージ:「感染予防は、地域の方々と力を合わせてこそ」

玉川病院・高橋由美子看護部長

 コロナ発生後のこの1年半、当院ではCovid19チーム体制を組み、週に1度のミーティングで情報を交換しながら、その時々にベストであろうと考える対応を繰り返して積み重ねてきました。日々変わる感染や治療の状況のなか、ほっと息をつく暇もなかったことは事実ですが、だからといって医療従事者である私たちの心がいま、疲弊しているかと言えばそうではなく、乗り越えてきた経験を次の活動の力にしている、と感じています。

 感染予防は、地域の方々と力を合わせてこそ効果を発揮します。今まで当たり前にやっていた、人とのコミュニケーションや楽しみの一切を否定して停止するのではなくて、その喜びや楽しみの本質を認め合った上で、「いまできることは何か」「どうしたらできるか」という方法を一緒に考えていけたら、と思っています。

 そのためのワクチン接種です。ワクチンは、個人の方だけではなく、集団免疫をつくるためでもある、ということをご理解していただきたいと思います。公衆衛生では、マスク着用や手洗いといった基本的な感染予防を皆で徹底することが大切で、「ちょっと自分だけはいいかな」という考え方は避けていただきたいですね。

 そして、感染してしまったこと自体や感染した人への批判はやめましょう。感染したら躊躇せず正直に報告していただけたら、迅速な治療や処置を行い、感染経路などを明らかにしていくことができるのです。復帰した人を避けたりせず、温かく迎えること。そういう社会の受け止め方も、感染予防にはとても大事だと思います。

 

名称
公益財団法人 日産厚生会 玉川病院
所在地
東京都世田谷区瀬田4-8-1

この記事を書いた人

こばなお

futakoloco 編集長。二子玉川エリア在住16年。出版社勤務を経て、ローカルニュース記者からロコカタリスト(地域の触媒)へ!「街の記録係」「Story Teller」という視点を核に、活動を続けています。

玉川町会100年懇話会事務局担当。(一社)二子玉川エリアマネジメンツ職員。 フリーランスで公民連携分野のライターをぼちぼち。二子玉川カヌー部部員。

多摩川流域生まれ&育ち。座右の銘は名前のごとく”straight from the gut”。