どうぞのごはん♯45 イングリッシュマフィンでつくるハンバーガー

 「ハンバーガーが食べたーい!」・・・自然の中でいろいろな人と楽しいことをするのが大好きな長女が、毎日家で悶々と過ごしながら叫んでいたので、ハンバーガーを作ることにしました。とはいえ、私は「そうねえ、ハンバーガーねえ・・・」とのらくら言いながら、実際に口に入るまで3日くらいかけちゃったかな。

 どうやってバンズを作ろうかなと思いながら、急に、今まで作ったことのない、イングリッシュマフィン、を作ってみようかな、と思いました。なぜって、イングリッシュマフィンが大好きだから。最近は便利なもので、検索すればたくさん、レシピがでてきます。いくつかのレシピを見ながら作ってみたら、案外うまくいったので、嬉しくてSNSで公開しました。すると、みんなが、「美味しそう、」「作れるの?」ってコメントをくれたので、どうぞのごはんにレシピを公開するぞ!と言ってしまいました~。というわけで、今回はイングリッシュマフィンをご紹介します。

「緊急事態宣言」がでた4月7日の1週間後の4月15日。デイサービスが閉まった17時過ぎに、デーサービスの庭に作ったレイズベッドのメンテナンスをする長女(手前)自粛生活に懸命。

 とりあえず、バンズ(イングリッシュマフィン)の前にまずは、「じゃあ、今日の夕飯は、ハンバーグね」と、豚のひき肉と、鶏のひき肉とを解凍して、ハンバーグを多めに作っておくところから。(今回のハンバーグは、豆腐を入れてみました。たまたま夕飯を食べに来た次女(15日まで完全リモートワーク中)が「私はいつものより、こっちのほうが好きかも~」と。(次女は子どもの時お肉が嫌いでした。今はなんでも食べている様子。)ハンバーグのレシピは、「どうぞのごはん」に書いたようなと思って検索してみたら、「ミートパイ」が出てきました。長女がポートランドの州立大を卒業した時のこと。

 

 アメリカも、今大変な状況。長女は海の向こうのお友達とも、連絡を取り合っているようですが、「いつ(また海外に)行こうかな」と言っていましたから、今、たまたま日本にいたことは、考えようによっては幸運だったのかもしれません。この、ミートパイの記事は2017年の6月。長女がスタッフをしていたアメリカのNPO、The City Repair project  が、毎年6月にやっている大きなイベントと、長女の卒業式に参加するために私がポートランドまで行った時のものです。(その時のことは、futakolocoに「ポートランドさんぽ」として連載させてもらいました。)

 今、この「どうぞのごはん」を書いていて、前述のアメリカのNPO、シティーリペアのサイトを見ていたら、トップページのwhat we do(私たちがしてること)のページにCity Repair In Japanというページができていました。このページは日本語で書かれていて、問い合わせ先が長女のアドレスでした。(あら、知らなかった)
 長女は、この活動に出会い、「自分が変わったら、世界が変わった」と言いましたが、同時に「(自分の周りの)世界が変わったから、自分が変わった」のかもしれません。もちろん、6月のイベントは中止になっていますし、今は渡航をするときではありませんので、事態が収束したらになりますが、私もまた、ポートランドでシティリペアの活動にも参加したいな。

美味しそう!といいね!を集めたイングリッシュマフィンのハンバーガー

 長女は、きっと、自分から、「変えたい」と思って渡米したのだと思いますが、違う世界に自ら飛び込んでいかなくても、急激に日常が変化してしまうことがあります。災害や、病気、事故、、、自分でなくてもそのことで、大切な人を失ってしまったりすると、一瞬で「自分の世界」は変わってしまいます。

 ある意味、大切な人を失うとまでいかなくても、「大切な何か」「あたりまえの日常」を奪われた時、多かれ少なかれ、「世界が変わる」でしょう。今は、日本中で多くの人の「自分の世界」が変わっているときなのかもしれません。そういう、突然、世界が変わってしまったときは、自分で望んでいたことではありませんから、多くはそれに驚き、同時に悲しみや苦しみを伴います。そこから、抜け出して、新しい自分に変わっていくには時間も必要ですし、容易ではないなあ、と思います。ただ、その「驚きや悲しみや苦しみ」、よくわからない「不安」をある程度同じように感じている「なかま」がいると、だんだんと、前に進んでいけるように思います。

 私は、そうでした。そういう「なかま」とは、あまり多くの言葉を交わさなくても、大きな声で話さなくても、なんとなく沁みるところが感じられ、ああ、世界は変わったんだな、でもなかまがいるから大丈夫なんだな、と思えるようになりました。そして、世界は変わってしまったけれど、また、なかまたちと、この新しい世界で生きていくんだなあ、と。それは、見えないのですが、じわじわと、不思議なものです。

 ハンバーグのレシピは#20でご紹介してました。

 

 

 ここにも、また、「なかま」のことが書いてありました。

 私の世界は、変わりましたが、毎日の暮らしはそう変わっていません。これまで、といってもずっとそうだったわけでもなく、10年くらい前から、小さなかたまり、大切ななかまたちと、丁寧にじっくりと、ゆっくりと暮らしていきたいと思って、じわじわとだけど、少しづつやってきたからじゃないかな、と思います。

ほんと、なかまのおかげです。この場を借りて、どうもありがとう。

———————————— 

娘が使わなかった単語帳が私のレシピカード。いろいろ検索したレシピをメモっておいて使います。

◆イングリッシュマフィン◆

▶材料
強力粉:300g(2カップ)(国産小麦「春よ恋」を使っています)
 砂糖:大さじ1杯くらい(今回は、花見糖を使っています)
 塩:小さじ1杯くらい(瀬戸のほんじおです)
 オイル:大さじ1杯くらい(今回は、オリーブオイルを使いました)
 水:1カップくらい
 ドライイースト:小さじ1杯くらい(私は白神こだま酵母ドライを使うので、最初に30℃~40℃くらいのぬるま湯に溶かしてから水に合わせて一緒にいれます。)

▶作り方は、普通のパンを作るのとほぼ一緒だと思います。今回、私は、牛乳パックにアルミホイルを巻いた「型」を作ってみました。この型を使って2回焼きました。それがいつもと違うところ。

① 一次発酵まで・・私は、第一次発酵までは、「ホームベーカリー」にいれて作ります。
・ホームベーカリーにイースト以外の粉類を全部入れてスプーンで混ぜます
・白神酵母ドライを30度~40度くらいのぬるま湯(私は体温36度くらいなので、指を入れて、ぬるいかな?くらいの温度)に溶かしてから、水と合わせて1カップくらいにして、混ぜた粉類をいれたホームベーカリーに入れます。ふたを開けたまま、機械が捏ねている様子をみながら、オイルを足していきます(私は適当にオイル瓶から計らずに入れてしまいます。ゆるければ少し粉、少し水、みたいに入れることもあります。
・手ごねの場合はよく混ぜて、コネコネ10分くらいして、ボールにラップをして部屋の暖かいところに、1時間くらい置くと2倍くらいに膨れるのではと思います。
② 型を作ります。牛乳パックをばらして、上下を外し、一面を縦半分に切ります。直径8センチくらいになるように、2か所をホチキスでバチンバチンととめて、いらないところを切って、アルミホイルを巻きつけます。1本の牛乳パックで4個の型ができます。
(最初、8等分にして作ってみたら、出来上がりのバンズが薄めになったのですが、イーストによっては膨らむのではと思うので、牛乳パック2本で8個作って、8等分でやってみるのもいいのではと思います。)
③ 「ベンチタイム」というのがあるらしいですが、私は厳密にやったことはありません。だいたい発酵してるな~という種を、6個に分けます(6個分に分けると、焼き上がりで半分にスライスして間にはさめる、3.5センチくらいの厚みのバンズになりました。でも、白神酵母なので、普通のイーストの場合は8等分でもいいかもしれません。)

一回めは8等分で

④ 分けた種を丸めて、周りに「コーングリッツ」をまぶします。コーングリッツってなんだ?と思って調べたら、トウモロコシの粉の粒子が荒いもののようだったので、トルティーヤに使うトウモロコシ粉(マサ)をまぶしました。特に問題なかったような。トルティーヤのレシピはこちら

⑤ クッキングシートの上に作った型を並べて、種を入れ、上部にクッキングシートを載せて、さらにもう一枚鉄板か、オーブンに入れられる蓋を載せます。

⑥ 二次発酵。倍くらいの大きさになるまで。発酵機能のあるオーブンなら40℃くらいで40分くらい、二度目に作った時は、晴れたベランダに置いておいたら1時間くらいで倍になりました。5月の最初の日のこと。

ベランダで二次発酵中

⑦ 190℃にあたためたオーブンで20分くらい焼きます。

一回目は、できあがりが薄かったので、スライスせずに、超ボリュームハンバーガー。
二回目は、家の古いデロンギ(もらいもの中古)でしたが、いい感じに膨らんでくれたので、横スライスして具をはさみました~。フライパンでも焼けそうです!

2度目のバンズは二つにスライスして、ハムチーズトーストに。野菜はかわべ農園のほうれん草と、大蔵の新玉ねぎ。
オマケ:全く違った世界で生きる長女(右)と次女(左)。彼女たちも今は私のいい「なかま」

名称
所在地

この記事を書いた人

ゆか

サラリーマン時代に東急ハンズ玉川店、玉川高島屋を担当し、ここいら辺が気に入って移住。岡本の坂下に住み、母となり産んだ子どもたちはもうオトナ。2005年から鎌田で子どものアトリエを始め、2016年に大蔵5丁目「ゆいまあると3つの磁石」に引っ越し「子どものアトリエ」「映画とキャラメル」など、よくわからないことを展開中。NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク事務局。